[MELODIYA] V.カミショフ(pf)/チャイコフスキーPf作品集:ハーサフルの思い出(3つの小品),主題と変奏 イ短調 他
通常価格:¥ 16,500 税込
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商品コード: 1095-033n
商品詳細: 2018年当社に偶然入荷したロシア人ピアニスト、ヴァレリー・カミショフの2枚のLPはは我々に衝撃を与えた。その興奮は未だ冷めないままである。彼の全録音はLPで14点余りである。内当初の代名詞であったグリンカのシリーズが5枚あり、また内1点はベルギーでのコンクール記念録音である。そしてついに入荷したのが彼のデビューLPであるモノラル録音のチャイコフスキー作品集。これは番号からみて1965年にDLで発売されたものが初出である。1973年そのステレオも発売された(未入荷)。チャイコフスキー作品集といっても通常録音されないマイナー作品ばかりわざわざ選んで録音したように思われる。へそ曲がりな変人であることは選曲時点で明らかである。それら初めて聴く曲がカミショフの手により命を吹き込まれ踊り出す。いつしかカミショフの魔法に絡まり出られくなってしまう。こんなレコードは過去に滅多にない。勿論音楽家は時代の変遷の影響を受けスタイルが変化してゆくのが常である。カミショフも例外ではない。彼の最後のLPであるPf小品集を知っている人には若い頃の録音との印象を持つだろう。しかしカミショフのクセをわかっている人にはこの録音こそが当局の目をくらましてしてやった実験の始まりだったことはすぐに察しが付く。当時こんなピアノを弾くピアニストはいなかったはず。フリエールの弟子としてスタート。しかし最も弟子の数が多い人気部屋で目立つことはなかった。1962年第2回チャイコフスキーコンクールで5位入賞。しかし5位では世間の目は冷ややかである。1970年代グリンカの研究に没頭、MELODIYAで初めてLP5枚から成るシリーズを録音した。どうやら彼の評価はグリンカ弾きのピアニストということで固定されたままである。このチャイコフスキー録音に見る様々なアイディアや演奏手法はグリンカ弾きになる以前から隠し持っていたもの。発表の場が限られていたに過ぎない。遡って聴くことで初めて理解できることもある。