[MELODIYA] イ・ムジチ/A.スカルラッティ:6つの協奏曲
商品コード: 1128-053
商品詳細:アレッサンドロ・スカルラッティ(1660~1725年)はナポリ楽派の開祖である。彼はオペラ、カンタータ等を中心に活動しており、残されている協奏曲はこの6曲のみである。4声のソナタと副題の付く曲で、この時代特有のソロ楽器がはっきりしないシンフォニアのような協奏曲。イ・ムジチは録音の少ないこの曲を1978~79年に録音。自国音楽の紹介も兼ねてであろう。18世紀イタリアの気分がしっかり出ている。ソロ楽器が登場する協奏曲はヴィヴァルディまで待たねばならない。これはMELODIYA発売のPHILIPS音源。当時ロシアでは西側の品物は政府による統制がありレコードのような日常的な品ものさえ入手は出来なかった。そこでMELODIYAは自国では録音の難しいイタリア系の作品を中心に西側から音源を提供してもらうかバーターなどで入手。MELODIYAとしてプレス販売していた。それはロシア市民にとって芸術的渇望を癒す手助けになったものと推測できる。又当局も不満の声を封じ込めることができ一石二丁だったのだろう。この音源は勿論PHILIPSで1979年9500 603で発売された特別とは言えない盤である。しかしETERNAのそれと同様MELODIYAがプレスするとどこか音が良くなって音楽自体の価値も高まったように感じるから不思議である。それが本当かどうかこれで是非確かめていただきたい。自然で張りがあり特に低音に重心がシフトした音楽的な素晴らしい音質である。冷感に震える北国の人々にナポリの太陽をイメージしてもらえるに充分な録音、音質である。
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