[Tono] A.ボロフスキー(pf) / バッハ:平均律クラヴィア第1巻(全曲)B.846~869
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20,000円 税抜

商品コード: 1158-015t
商品詳細: アレキサンダー・ボロフスキー(1889–1968)はロシアのミタウに生まれた古いピアニスト。'41年にアメリカに移住している為、メロディアに録音は無く、米VOXにバッハが数点あるのみ(インヴェンション等)。佐藤泰一氏の名著「ロシア・ピアニズム」によると、彼はエシポワ(ワシーリー・サフォノフの弟子)の門下生で、ペテルブルク音楽院系に派する。この時代特有の影を引くピアノが、カチっと弾かれがちなイギリス組曲を幻想的に弾いた、数少ないタイプの演奏。しかし、楽譜にかなり忠実なようで、感情表現は多くない。ピアノ一音一音の膨らみが美しい。1960年代のモノラル録音でドイツのマイナーレーベルTonoからの発売。1950年代のVOXにイギリス組曲(全6曲)、フランス組曲(全6曲)、インヴェンションとシンフォニアの録音があった。またリストのハンガリー狂詩曲(19曲)がLP3枚に分かれてリリースされていた。以降ステレオ期に入り録音を見なかったが、久し振りに名前を見て健在だったことが解った。以前と変わらぬふくよかな音質で奏でられる平均律クラヴィアに懐かしささえ覚える。第2巻の録音があるかは不明。かなり希少な録音である。バッハファンは見逃すべからず!ボロフスキーは1923年にカーネギーホールでアメリカデビューを果たした。1941年に米国国民になり、1956年にボストン大学の教授になった。セルジュ・クセビツキーの下でボストン交響楽団との30回以上のコンサートにソリストとして出演。リストのハンガリー狂詩曲全てを録音した最初のピアニストだった。当時ボロフスキーの生徒だったピアニストの手記が残っている。---ボロフスキー先生はいつも「もっといい音」と「叩かない」と言ってきました。彼は手を振って、「やめて、叩かずに、ペダルを踏まずにもう一度やりなさい」と言いました。先生は良いピアノの音とそうでない音に耳を傾けました。彼が「これはいい」と言うまで、私はしばしば一節を繰り返しました。---- この生徒はボストンの自宅で特別な授業を受けた経験を語った。1955年夏にニューヨークでバッハ:平均律クラヴィア全曲(第1巻+第2巻の全48曲)をVoxまたはRCAレコーディングスタジオで録音し11インチのアセテート/アルミニウムリールテープが存在することを知ったが、これは別の録音ではないかと思われる。この録音はボロフスキーの継娘であるナタリー・キングの承諾を得て2011年4枚組CDセットにコピーされ米国で販売されている。ボロフスキーは1900年代の初期からかなりの量のSPをVictorなどに録音していた。
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