[IPG] F.クリダ(pf) R.ノリントン指揮ハーグPo.(ハーグ・レジデンティo.) / リスト:Pf協奏曲1番, 2番
商品コード: 1203-058
商品詳細:F.クリダによる、リストのPfコンチェルト2曲。クリダは、パリ音楽院でラザール・レヴィに師事した女流の腕利きで、リスト・コンクールに於けるフランツ・リスト賞受賞により、"マダム・リスト"と愛称が付くほどのリスト弾きである。当盤は、そんな彼女の御家芸とも言える、リストの協奏曲2作品。当盤に聴かれる演奏は、パリ音楽院ならではの美しい打鍵と、彼女特有のリリカルな表現が大変見事な、玄人好みの名演である。取り分け、「ハンガリー幻想曲」が素晴らしい出来。フランス・クリダ(1932 - 2012)はフランス、ナントの生まれ。15歳の時にジェノヴァで、アンリ・ソーゲの《ピアノ協奏曲イ短調》を、エルネスト・アンセルメの指揮で演奏してデビューした。1956年に、フランツ・リスト国際コンクール(現在のブダペスト国際音楽コンクール)に出場し、同コンクールでは19年振りとなるフランツ・リスト賞を受賞。パリ・シャンゼリゼ劇場でのリサイタルを聴いた評論家のベルナール・ガヴォティは、『ル・モンド』紙のコンサート評で、クリダを「マダム・リスト」と讃えた。1960年代後半から70年代にかけて、クリダはリストのピアノ曲の全集企画に取り組み、全24枚に完成させた。VEGAから4枚組×4巻で発売され、市場初の完全全曲録音となった。そこには数多くの作品の初録音も含まれていた。彼女は後に同作品集によって、ACCディスク大賞とヨーロッパ・ディスク大賞を受賞している。これはソロ作品の全曲が終わったことで、ピアノと管弦楽のための作品へと興味が向いたことで可能になった録音。ピアノが関わる全てのリスト作品を録音してやろうという意気込みが伝わる。2曲ともロジャー・ノリントン指揮、ハーグ市管弦楽団のバックで1975年11月に録音している。VEGAではなくフランスDECCAグループのIPG~の発売。オケが入る分クリダには賑やかな録音となった。録音はなかなかクリアーで低音もよく出ている。ソロはパワーでもオケに負けておらず貫禄さえ感じさせる堂に入る演奏。リストはソロ曲が良しとしてスルーされた方には是非この機会にお薦めしたい。ノリントンが意外にもいい仕事をしている。ここではやはりクリダを全面に出したスタイルでの録音となっているのは言うまでもない。大物ピアニストの録音が過去に目白押しではあるが、クリダのリストは一味異なる!
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