[MUSIC-APPRECIATION RECORD] N.アンリオ・シュヴァイツァー(pf) T.シャーマン指揮 レーヴェングートQt. / ラヴェル:Pf協奏曲, 弦楽四重奏曲
商品コード: 1204-040p
商品詳細:このLPは大変な内容を持ったLPである。レーベルは米国の超マイナーであるMUSIC-APPRECIATION RECORD。まずA面の協奏曲はニコール・アンリオ=シュヴァイツァー( 1925- 2001)のソロとトーマス・シャーマン指揮による録音。通常シュヴァイツァーのラヴァルと言えば1968年C.ミュンシュ/パリ管弦楽団とステレオ録音が知られるが、これは旧モノラル録音である。ニコール・アンリオ=シュヴァイツァーはパリ生まれのピアニスト、ニコール・アンリオは1958年にアルベルト・シュヴァイツァーの甥であるジャン=ジャック・シュヴァイツァーと結婚。ニコール・アンリオ=シュヴァイツァーと名乗る。パリ音楽院でマルグリット・ロンにピアノを学び、1938年に一等賞を得て卒業した。1939年にリュクサンブールのフォーレ国際コンクールで優勝したが、本格的な演奏活動は第二次世界大戦後まで持ち越されることとなった。1948年にシャルル・ミュンシュの指揮するニューヨーク・フィルハーモニック交響楽団の演奏会でアメリカ・デビューを飾り、以後ミュンシュのお気に入りのピアニストとしてしばしば共演するようになった。ミュンシュの最後期の演奏会での共演も当然だろう。1970年にリエージュ音楽院の教授となり、その後ブリュッセル音楽院でも教鞭を執るようになった。問題は当モノラル録音で、録音年は全く不明だが米国録音と思われる。更に大問題はB面のレーヴェングートQt.による弦楽四重奏曲でこれまでDGGの1953年モノラル録音→1959年頃CND(モノラル/ステレオ)→1962年VOX(モノラル/ステレオ)の3種のみが知られている。CNDはVOXと同一との見解もあり、2又は3枚しか録音がないはずである。当米国盤はVOX音源の可能性もある。4つ目があるとは思えないので、真偽不明だった1959年頃のCND音源の米国プレスかもしれない。或いは未知の米国録音の可能性も0%ではない。どなたかご存じの方があれば連絡いただければ幸いである。今回は正体不明の録音として紹介したい。A面含め、なかなか問題作といえるラヴェルのLPである。
レーヴェングートの在庫一覧へ