[DGG] K.ベーム指揮ドレスデンsk. E.ミュールバッハ(vn) / R.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」Op.40
商品コード: 1206-056
商品詳細:シュターツカペレ・ドレスデンとリヒャルト・シュトラウスというと1970~1975年ドレスデン聖ルカ教会スタジオで録音された管弦楽/協奏曲全集が浮かぶ方が殆どだろう。それは正しい、しかし1950年代モノラル期にもドレスデンを訪れてドレスデンsk.と多くのリヒャルト・シュトラウス作品を録音した西側大物指揮が居る。それはカール・ベーム。一部はETERNAからも発売されたがDGGが音源を持っていて全てが出たわけではない。カール・ベーム(1894 - 1981)はオーストリア生まれで、1931年ハンブルク国立歌劇場音楽監督になる。この時R.シュトラウスとの親交が始まった。指揮者としても著名であったリヒャルト・シュトラウスはベームの教師でもあった。ベームは1934年からドレスデン国立歌劇場総監督に就任。1943年までその職にあった。リヒャルト・シュトラウス自身もドレスデンsk.を指揮者として自作自演で振っており、リヒャルト・シュトラウス作品のいくつかを初演したオーケストラとしても音楽史に名を残しており、殊にオペラは9作品が初演されている。ベームも在任中にリヒャルト・シュトラウス作品を初演している。若い頃のシュトラウスはフランスの作家ロマン・ロランに「気違いだ!」と評されるほど激しい身振りを身上とするダイナミックな指揮スタイルであった。しかし後年は、弟子のカール・ベームやジョージ・セルらから想像がつくように、簡潔で誇張の少ない抑制されたものになった。このような関係性からカール・ベームとリヒャルト・シュトラウス、更にはドレスデンsk.が切っても切れない関係にあることがわかる。ベームは1956年頃DECCAを去り、1956年に1年間PHILIPSに在籍した後、1957年からDGGと契約している。この最初の1957年からドレスデンsk.と録音を開始、アルプス交響曲、交響詩『ドン・ファン』、交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』、交響詩『死と変容』、そして交響詩『英雄の生涯』と立て続けに録音している。1958年からは西側のオケと録音を開始し、DGGからリリースされ始めた。ベームのDGGでの最初の仕事がドレスデンskとのリヒャルト・シュトラウスとの連作録音だっことは意外であり、知られていない。これはその1957年録音の『英雄の生涯』である。古巣に戻ったベームは団員から温かく迎えられたに違いない。演奏も熱気溢れる秀演であり、後のベルリンpo.やウィーンpo.とステレオで行った録音より余程、中身の詰まった濃い演奏である。
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