[PHILIPS] B.ワルター指揮ニューヨークpo. ウェストミンスターcho. F.イーンド(s) M.リプトン(ms) D.ロイド(t) M.ハレル(br) / ベートーヴェン:交響曲9番Op.125「合唱」
商品コード: 1209-042
商品詳細:仏PHILIPSのRealitesシリーズ、フラット盤が仏初出。この後、ワルターはCOLUMBIAso.とステレオ/モノ2枚組で入れ直している、力のある演奏だ。1枚に収まるが決してテンポが早いわけではない。'50年代初頭欧州にワルターのようなスタイルの指揮者は珍しい。米録音ながらワルターのプレスは特にフランス、オランダに多い。多少帯域の狭さを感じるが、音はクリアーで聴きやすい。このワルター第9のニューヨークpo.とのモノラル録音はその後とコロンビアso.とのステレオと比べると少々厄介である。録音自体は1949年4月~5月にニューヨークの30丁目スタジオでで行われたのだが、ワルターは第4楽章「合唱」が気に入らず、1953年に歌手を変えてカーネギーホールで第4楽章「合唱」で再録音する。したがって2種の異なるヴァ―ジョンが存在し、それぞれの国で出ることになるのでかなり複雑なディスコロジーとなる。1949年版はソプラノがイルマ・ゴンザレス、1953年版はソプラノがフランセス・イーンド出演と異なる。バスのマック・ハレル以外は異なるが便宜上ゴンザレス版とイーンド版としている。今回のフランス盤は1953年のイーンド版である。フランスではゴンザレス版は1953年頃仏COLUMBIA:FCX 113-4で初リリース→L 09404-5 Lでリリースされたがイーンド版は1枚だけでリリースされ RéalitésシリーズのC 14(当盤)が初出となる。英国でも1枚モノABL 3244が初出となる。尚米国でもML 5200(1957年リリース)と1枚モノでリリースされている。バージョン違いで大袈裟な出し方を避けたのだろう。一つあれば十分である方は2枚組のゴンザレス版で良いと思われるが、この録音に興味のある方、またワルターが考えた意図を突き止めてみたい方にはイーンド版との比較は面白いだろう。
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