[La Voix De Son Maître] M.ムディヴァニ(pf) / ムソルグスキー:展覧会の絵, メンデルスゾーン:厳格な変奏曲Op.54, ハイドン:Pfソナタ7番
商品コード: 1213-048p
商品詳細:マリーナ・ムディヴァニは1936年グルジア・トリビシ出身の女性ピアニスト、モスクワ音楽院で当初ヤコブ・ミリシュタインに、その後ギレリスに師事したネイガウス一派。1961年ロン・ティボー国際コンクールで優勝、翌年のチャイコフスキー・コンクールでは4位入賞(ヴィルサラーゼは3位)。フランスの批評家ジャアン・ルアーは「エミール・ギレリスの弟子であるムディヴァニは音楽に対する敏感な入り方が際立ったテクニックでもって自制のきいた驚嘆すべき簡潔さを示すことで、師匠の稀有なる名人芸を継承している」。と述べた。その後ムディヴァニは地元グルジア(現ジョージア)の現代作品を積極的に取り上げ録音している。旧ソ連では何故かグルジアという辺境の地方に突出した才能が多く出現している。モスクワ、レニングラードに次ぐピアニスト産出国である。周辺のコーカサスもダヴィトヴィチの故郷である。一度でもこれを聴けば、頭から離れなくなるLP。オケのダイナミックさ、Pfもそれに負けない力量と音色。共演を超え、競演という言葉が相応しい。胸のすくピアニストのソロに、手に汗にぎるほどの興奮を覚える。同曲の傑作と言える名演!ステレオは希少!。1963年11月27日にはカーネギーホールで演奏。以降25年間、モスクワ・フィルハーモニー協会のソリストとしてヨーロッパ/ロシア/北米/南米を演奏旅行していた。1992年にカナダ・モントリオールのマギル大学の教職に就いて以来、カナダに帰化し、同地の市民となる。ムディヴァニの場合はギレリスが師であったことから西側に出る機会が巡って来たのだろう。危険な脱出の末に西側に出る音楽家も多い中ムディヴァニは幸福な形で西側に出た稀なピアニストだったといえる。彼女の実力は折り紙付で、思い切りのよい打鍵と切れ込み、贅肉のない表現力は、およそ女性的ではなく、技巧の冴えもすがすがしい。「展覧会の絵」のシャープな表現と、ハイドンに見る痛快なテンポが彼女の特質を物語る。これはムディヴァニのフランス録音の第2弾になる。今度はソロ!第3弾以降は見ない。
ムディヴァニの在庫一覧へ