[La Voix De Son Maître] C.シルヴェストリ指揮フィルハーモニアo. / チャイコフスキー:交響曲4番Op.36
商品コード: 1228-024
商品詳細:コンスタンチン・シルヴェストリ(1913-1969)はルーマニア人だが英国的スタイルの演奏ではある。但し英国人指揮者と異なる点はオケを限界まで鳴らす得意のスタイルである。但しシルヴェストリらしい独特のスタイルで演奏され、出だしのホルンとファゴットによるファンファーレが通例とは違う鳴り方である。因みにホルンはデニス・ブレインのはずだが、指揮者の指示に従ったようだ。細かく見れば細部が通常の指揮者とはなかり異なるようである。シルヴェストリ節といってよいかもしれない独自の解釈である。気持ちよく眠くなる演奏ではない。とことんシルヴェストリのスタイルに付き合わされることになる。いつでも何処でも聴ける演奏ではない。爆演で知られるシルヴェストリだがこの曲ではそこまで爆演で攻めることはしていない。ロマンティックで熱い熱気をはらんだ演奏に徹する。フォルテでは気持ちよくオケを鳴らしてくれる。DECCAのアンセルメやマルティノンとはまったく対極にあるスタイル。オーディオファイルとは言え、こけおどし的な音響のオンパレードはなく、実にしっとりとした音楽性、情感豊かなチャイコフスキーだが独自の世界に強制的に入れられる。チャイコフスキー:交響曲4番はシルヴェストリとしてはある意味おとなしい演奏とも言える。どんな曲もゆったりとしたテンポだが、きっちり仕上げ、格調著の高い後味を残してくれる。音質は水準を確保。シルヴェストリは生前、「演奏は生き物で、同じ曲でもそのときどきによって表現が変わると語っていた。チャイコフスキー録音はそんな彼の言葉が生きてくる独創的な演奏である。1967年に英国に帰化したが55歳という若さで亡くなった。このような演奏を面白がる聴き手と敬遠する聴き手に分かれるだろう。普段からBGM的なCDを聴いている方は後者だろう。
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