[DECCA] E.アンセルメ指揮スイス・ロマンドo. / ストラヴィンスキー:春の祭典
商品コード: 1230-022
商品詳細:1958年SXL 2042と同時発売のモノラルヴァージョン。近年LXTに対する正しい評価をされる方が増えてSXLの代用品としてではなく、LXTを魅力あるプレスとしてご購入される方が増え嬉しい限りだ。1960年代中頃までのLXTはSXLにない魅力があるのは確か。LXTのオリジナルを聴かなければ、この意味は分からない。この曲で真っ先に思い浮かぶ名演に間違いない。モノとは言え、この迫力は圧巻。列車のような効果音は空気がこちらにやってくる感じ。ストラヴィンスキー:春の祭典はアンセルメの代表的録音だがどうしてもステレオ録音としての認識が前提にあるようである。モノラルの確かな音質を改めてアピールしたい。1950年モノラル録音も存在し、これは1957年の2回目録音になる。2回目録音は攻撃性が和らいで柔和な印象だが、モノラルヴァ―ジョンで聴けば、1960年代後期以降の録音とはまるで異なる荒々しさを体感できる。ステレオでここまでの迫りくる緊迫感は再生できないだろう。10倍近い価格差のあるモノラルとステレオ盤だが前情報なしに二つの比較試聴をしたならモノラルを良しとする方が多くを占める結果になることはわかっている。しかし人間は情報の刷り込みには勝てないでので、後で高く売れる、すっきり聴こえる、等の後から足された情報を加味し、ステレオ盤に魅力を持ってしまう。この2種が発売された1958年時点でステレオが優位という事実はあり得ないのである。安くて良い音のモノラル、高価ですっきりしているが音の薄いステレオ。何方を選ぶのが正しいということはない。人それぞれなのである。正しくないのは、正しい情報を持たずに判断してしまうことである。日本では長らくレコード会社が正しい情報を伝えてこなかった。いや、レコード会社すら知らなかったのかもしれない。今こそ正しい情報を持った上で判断できる時代となったことは喜ぶべきことだろう。
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