[Leuenhagen & Paris] W.ホイトリンク(vn) M.ホイトリンク(pf) / モーツァルト:Vnソナタ26番K.378, シューマン:幻想小曲集Op.73, シューベルト:VnソナタOp.162
商品コード: 1250-025t
商品詳細:ホイトリンク弦楽四重奏団のリーダーで第1Vnのヴェルナー・ホイトリンク(1921-2006)は旧東ドイツのザクセン州アウエの生まれ。ドレスデン音楽院でヴァイオリンを学び、1937年に初舞台を踏んだ。1939年からニーダーザクセン交響楽団のコンサートマスターに就任し、1945年からデトモルト音楽大学でヴァイオリンを教えるようになった。1954年にはハノーファー国立歌劇場のコンサートマスターに転出して1977年まで務め、ハノーファー音楽大学の教授として後進の指導にもあたった。1958年にはホイトリンク四重奏団を結成している。ホイトリンクQt.は1960年代にELECTROLAにモーツァルトの弦楽四重奏曲全曲と H.O.グラーフ(va)を迎え弦楽五重奏曲全曲を録音。更に1970年代にはシューベルトの7~15番の9曲を録音している。他にもハイドン、レーガーなどの単独録音もある。1980年代には録音も見なくなり、恐らく2000年前後には高齢の為活動を停止していたと思われる。2005年からメンバーが亡くなり消滅した。これまでホイトリンク弦楽四重奏団の録音はあったが、ヴェルナー・ホイトリンクの単独録音は今回初めてお目にかかった。1979年頃の録音と思われる。親族と思われるマンフレッド・ホイトリンクのピアノで、モーツァルト、シューマン、シューベルトのVnソナタを1曲ずつ収録。ヴェルナー・ホイトリンク個人の演奏は初めてなので興味を持った。K.378は良い選曲、自然体で弦の音も綺麗である。ドイツ人らしい堅実な乗りで軽快且つ丁寧な演奏である。ピアノに流されて、少し控え目な抑揚を付ける。ジャッケットに写る高齢のヴァイオリン奏者がヴェルナー・ホイトリンクである。この時推定59歳。正直あまりに老け込んだ印象を受けたが音楽は若々しい。1曲だけでなくモーツァルトを録音して欲しかった。シューマンの幻想小曲集Op.73は元々クラリネットとピアノのための作品。こちらも何故かしっくりくる演奏でロマンチックな作品にも上手さを感じさせる。B面全部使ってシューベルトのデュオと呼ばれるVnソナタD.574が入る。マルツィやオークレールなどの女性奏者の独壇場とも言える曲だが、ヴェルナー・ホイトリンクはここでも意外なマッチングを見せる。流石に長年、弦楽四重奏団のリーダーを務めた人物である。過度な感情表現には頼らず、すっきりと仕上げて3曲全て見事に仕上げた。ベテランの余裕を見せた1枚で超が付く珍品。
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