[DECCA] I.ヴォイク(vn) M.アース(pf) / プロコフィエフ:Vnソナタ2番Op.94, ミヨー:Vnソナタ2番, ドビュッシー:Vnソナタ ト短調
商品コード: 1251-063
商品詳細:イオン・ヴォイク(1923 - 1997)はルーマニア・ブカレスト生まれの男性ヴァイオリン奏者。14歳の時にブカレスト音楽院へ入学、コンスタンティン・ニクレスクのクラスでヴァイオリンを学び、1940年に卒業した。音楽院を卒業後は暫くルーマニア放送管弦楽団に団員として籍を置いたが、客演したウィレム・メンゲルベルクにソリストとしての才能を見出される。1946年にはルーマニア国内で開かれた音楽コンクールに優勝し、ジョルジェ・エネスクの薫陶を受けることとなった。1954年にはアブラム・ヤンポリスキーの下でさらなる研鑽を積んだが、ヤンポリスキーの没後はダヴィッド・オイストラフに師事している。1957年には帰国し、ルーマニアを中心に演奏活動を展開。1964年にはルーマニアの国務院より人民芸術家の称号を贈られた。1965年にはカーネギー・ホールでアメリカ・デビューを果たしている。1969年にはブカレスト室内管弦楽団を創設して指揮者としても活動し、1973年から10年間にわたってジョルジェ・エネスク・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者を歴任した。録音はELECTRECORDに数点存在する。また1960年代DECCAにSXL 6184(メンデルスゾーン:Vn協奏曲Op.64,ブルッフ:Vn協奏曲1番Op.26)、SDD 352(ラヴェル:Vnソナタ,イザイ:無伴奏Vnソナタ3番,エネスク:Vnソナタ2番Op.6)の2点がこれまでに入荷した。今回初めて当タイトルが初入荷し、3つ目のDECCA録音が判明した。ステレオも同時発売された。基本、綺麗な音を出す奏者で、音にはやや粘りもある有機的な温床である。元々技巧派であり、難曲を軽々と美しく弾いてしまう。プロコフィエフ:Vnソナタ2番はフルート・ソナタと共通の作品でヴァイオリンではオイストラフなどが知られるが、ヴォイクのシャープでこざっぱりした演奏には心惹かれる。B面のミヨーは録音が少ない曲で、中々端正なメロディーを持つ曲で3曲中最も魅力を感じる曲。最後のドビュッシーはやはり聴きものだろう。ヴォイクの特徴はドビュッシーが一番理解しやすい。抑揚はあるが極端ではなく、強弱は小さめで美しい弱音をタップリ聴かせるタイプ。全体の理知的な印象を受けた。わざとらしさがなく、自然な流れを重視した反エンターテイメント・タイプかもしれない。当社に25年以上も入荷のなかった極めて希少なタイトルである!
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