[SUPRAPHON] K.アンチェル指揮チェコpo. / R.シュトラウス:ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯Op.28, ストラヴィンスキー:ペトルーシュカ
商品コード: 1256-036
商品詳細:K.アンチェル指揮チェコpo.によるストラヴィンスキー:「春の祭典」はオーディオファイルの名演として有名である。春の祭典は1963年1~3月の録音でこの「ペトル―シュカ」の翌年の録音である。何方も黄金期のチェコ・フィルの演奏が聴ける最高の環境でしかも国内仕様プレスならばいう事はない。西側レーベルにも勿論名演と呼ばれる録音はあったものの、当時のチェコ・フィルの音とSUPRAPHONの録音はズバ抜けた物があった。名演で名高い、お国物の「新世界より」が録音されたのも1961年12月で、この時期の彼等は向かうところ敵なしというような絶頂期の只中であった。チェコ・フィルもその後どんどんとメンバーが変わり、1970年代に入るともう当時の音はなく、普通のオケになっていた。どんなオケにも黄金期があることは確かで、ターリヒが君臨していた1940年代後期も凄い時代であったが、ステレオ録音という点では1960年代前期のアンチェルの時代こそ、それである。乗っているオケとうのは何をやっても上手くいくもので、仮に気乗りがせず聴いた「ティル・オイレンシュピーゲル」というメジャーな曲でさえ、はっとさせられる何かを感じるものである。この良かった時期も1968年アンチェルがアメリカ演奏旅行中にいわゆる「チェコ事件」が起こり、チェコはソ連を中心としたワルシャワ条約機構軍の軍事介入を受ける。アンチェルは旅行先で帰国を断念、亡命の道を選び、同時にチェコ・フィルの常任指揮者も辞任したことで終りを迎えた。その後のチェコ・フィルはヴァーツラフ・ノイマンを迎え再起を図るが、当時の音が再びよみがえることはなかった。一つの時代の象徴として当LPを含む数点の録音こそ後世に伝えるべき遺産であることは確かだろう。
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