[La Voix De Son Maître] Y.メニューイン(vn) W.フルトヴェングラー指揮フィルハーモニアo. / バルトーク:Vn協奏曲2番
商品コード: 1259-041pb
商品詳細:15年程前までは、2万円程度が相場だった。メニューインの中でも珍しい一枚。ジャケットには協奏曲としか記載がないが、これはVn協第2番。1953年9月録音。フルトヴェングラーにとっては唯一の録音である。メニューインにとって、'53年は良い時期であり、技巧的にも内容的にも優れている。その後2年もすると、気力というか、エネルギーが落ちてくる。ペラジャケ入りの初出で、ジャケデザインも優れており、この曲の名演の一つとして、残すべき一枚だろう。Z.セーケイがコンセルトヘボウで初演。メニューインのバルトーク:Vn協第2番はスタジオ録音だけで4回あり、1946年1月ドラティ/ダラスso.とのSP録音がある。2回目が当録音の1953年9月・フルトヴェングラー/フィルハーモニアo.。3回目は1957年2月ドラティ/ミネアポリスso.(Mercury)。最後は1965年2月ドラティ/ニュー・フィルハーモニアo.。因みにフルトヴェングラーとの共演では他に有名な1953年4月のベートーヴェンの協奏曲があるくらいで多くはない。バルトークとベートーヴェンはオケは同じで時期が半年ずれるだけである。但しフルトヴェングラーを戦争犯罪に協力した指揮者とした米国では批判が強く、積極的に共演をしたメニューインは一時米国の音楽界から締め出されてしまうことになる。その為メニューインはアメリカのユダヤ社会と訣別し、1959年ロンドンに移住する結果を招いた。メニューインの人道的活動はこの頃から強まり、パレスチナ難民の為の慈善演奏会を開いている。バルトークが、そのプライドの高さから一介の教師になることを拒絶し、アメリカで困窮の中に居た1943年に、彼の元を訪れ、無伴奏ヴァイオリン・ソナタの作曲を依頼、初演し、各地で演奏をして回り、更にフルトヴェングラーまで担ぎ出して、ヴァイオリン協奏曲の録音を行うということに尽力した。この録音はメニューインのEMI社への強い働きかけで実現した録音と見て間違いないだろう。
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