[Electrecord] S.ルハ(vn) F.ヴァイス(pf) / Vnリサイタル/ドヴォルザーク:スラヴ舞曲, クライスラー:ロンディーノ, バルトーク, サラサーテ, パガニーニ, コンスタンティネスク
商品コード: 1259-011
商品詳細:シュテファン・ルハによるVnリサイタル集である。ルハは数々のコンクール戦績でも知られる名手で、エネスコ以降ヴァイオリニストに恵まれなかったルーマニアにとっても大変重要なヴァイオリニストである。当盤は彼のタレントが見事に発揮されたリサイタル集であり、技巧派の作品から自国の民族的な解釈に至るまで息つく暇もない名演集である。取り分け自国の作曲家P.コンスタンティネスクのソナタ等は、彼ならではの民族的要素が咀嚼された普遍的な表現ある。シュテファン・ルハ(1931-2004)はさしずめルーマニアのズスケといっても過言ではない名手。1931年カレイ生まれ。クルジュ音楽院でF.バローグに師事。1949年にクルジュのロマーニャ歌劇場の団員となり、1957年同劇場のコンマスとなった。1958年第1回チャイコフスキー国際コンクール第3位。1959年ロン・ティボー・コンクール2位。1964年クルジュフィルハーモニーQt.のリーダー。非常に澄んだ透明度の高い音。モノラル期から変わらず優れたVn奏者。ルハはバリバリ弾くタイプではない。'50年代ヴィルトーゾのようにルバートを使い、しみじみと聴かせるタイプ。実に情緒的な表現をする人だ。忘れ去られた古き良き時代がステレオで再現されたかのようだ。彼の録音はどれも評価が高い。西側に録音はないと思われる。ルーマニアのヴァイオリン奏者はジョルジェ・エネスク、ローラ・ボベスク等、西側に出て知られるようになった名手が多くいるが、シュテファン・ルハは国内に留まった音楽家。日の当たる場所に出ることはなかったが、今やネット時代。祖国で頑張った音楽家にも光が当たる時が来るだろう。何所かジプシー・ヴァイロンのような雰囲気を持った技巧派名手である!
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