[DECCA] K.ミュンヒンガー指揮シュトゥットガルト・クラシックpo. / モーツァルト:交響曲31番K.297「パリ」, 35番K.385「ハフナー」, 32番K.318
商品コード: 1260-026pb
商品詳細:カール・ミュンヒンガー( 1915- 1990)はドイツのシュトゥットガルト生れ。シュトゥットガルト大学に進み、6年間の学生生活の傍ら、シュトゥットガルト教会のオルガニストと合唱指揮者を務めた。また、ヴァイオリン、ピアノ、オルガンの個人指導も行った。その後ミュンヒンガーはライプツィヒに渡り、自分で学費を稼ぎながら指揮者ヘルマン・アーベントロートに師事した。アーベントロートが指揮をしていたライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団を指揮する機会もあったが、「ピアノを使わずにスコアの音像を把握せよ」という師の要求には苦労したと語っている。なお、アーベントロートの他にも、指揮者のヴィルヘルム・フルトヴェングラーやクレメンス・クラウスに影響を受けた。1945年音楽好きの医者の助力を得ながらシュトゥットガルト室内管弦楽団を設立した。バロック・オーケストラを志向していたが、シュトゥットガルト室内管弦楽団の編成はヴァイオリン8人、ヴィオラ4人、チェロ3人、コントラバス1人の計16人となり、曲によって管楽器奏者が随時追加されたことで更にレパートリーが広がり、DECCAにハイドンあたりまでの古典派作品を大いに録音することになる。イタリアのイ・ムジチ合奏団とともに第二次世界大戦後のバロック音楽ブームの火付け役であるとされている。1956年には西ドイツ政府の音楽使節として訪日し、読売新聞社が主宰し、ドイツ大使館が後援した全国ツアーで日本各地を訪れたことで日本で認知度が高い。1950年代中期頃までの硬直した印象は1960年代に入ると殆どなくなり、モーツァルトもドイツ風のモーツァルトという印象に変化してくる。基本には旋律とリズムがはっきりし、一糸乱れぬアンサンブルの統一がそこにはある。所謂ドイツ的なるものを色濃く持ったスタイルは変わることがなかった。晩年は古楽奏法の台頭で時代に逆行する古臭い団体というレッテルが貼られ、次第に影の薄いものとなったとともに1980年代には不遇であったと言われる。これは正に世界を席巻した当時の録音である。一つのスタイルを作り上げたという点で、大きな存在であったことは確か!SXLシリーズはミュンヒンガーも含め、その音質も相まってコレクターズ・アイテムとして高い人気は衰えていない。これはミュンヒンガーとクラシック・フィルハーモニー・シュトゥットガルトとの共演。聴き慣れない団体で、シュトゥットガルト室内管弦楽団とは別の団体。指揮者であるフリーダー・ベルニウスが設立した団体らしい。シュトゥットガルト室内合唱団と一体となった団体で声楽作品を得意とするようである。ミュンヒンガーは自身が創設したシュトゥットガルト室内管弦楽団よりクラシック・フィルハーモニー・シュトゥットガルトのほうが当LPの録音には最適であると判断したのだろう。シュトゥットガルト室内管弦楽団より硬さがなく、モーツァルトのこのあたりの曲にはよくフィットする。ドイツ的にきっちりと、整列した演奏であるが、そこには流麗さや、しなやかさも感じられる。しかし、ドイツ的なスタイルでる点は確かである。
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