商品コード:1260-006[Le Chant de Monde] M.ロストロポーヴィチ(vc) D.ショスタコーヴィチ(pf) / ショスタコーヴィチ:VcソナタOp.40
商品コード: 1260-006
商品詳細:メロディア録音だが、このレーベルの音も実に良い。作曲者本人がピアノを受け持つ。この両者の迫真の演奏から熱気がムンムン伝わってくる。静かな曲だが、内なる情熱は凄まじい。ロストロポーヴィチは実に雄大で、これ以上何が要るかと思うほど。ピアノはこの曲の意味をサポートするがごとく、指揮者のごとく起伏に富んだ弾き方で、両者渾然一体となった芸術に飲み込まれるようだ。VcソナタOp.40は1934年の作で、作曲のきっかけは元ボリショイ劇場の首席チェリストであったヴィクトル・ルヴォヴィチ・クバツキーの勧めであった。初演は同年の12月25日にレニングラード音楽院小ホールでクバツキーのチェロとショスタコーヴィチのピアノによって行なわれ、クバツキーに献呈された。尚、第1楽章は2日で書き上げたと伝えられている。初期の実験的な作品群から自己のスタイルを確立する中期への過渡期に位置する作品は、意外なまでの旋律性に満ちている。20世紀のチェロ作品の代表的な名作の一つと考えられ、悲劇性とパロディと抒情性が渾然一体となっていることが窺える。古典的な構成と現代的な感覚が融合し、ショスタコーヴィチならではの暗い情感を漂わせた歌がチェロによって奏でられる。第2楽章は印象的な箇所が多く、現代のチェリストの重要なレパートリーとなっている。また、冒頭の美しい旋律をはじめ、フラジオレットのグリッサンドによるアルペッジョという珍しい奏法が面白い効果を上げている。意外なほど抒情的なメロディで始まる曲でチェロ好きには重要な曲の一つだろう。1964年オールドバラでベンジャミン・ブリテンと再録音している。これが初回録音。
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