[MELODIYA] A.ゴリデンヴェイゼル(pf) / グリーグ:抒情小品集第1集Op.12, 第2集Op.38
商品コード: 1269-026n
商品詳細:アレクサンドル・ゴリデンヴェイゼル(1875 - 1961)が何者で有るかこの記事をお読みのお客様なら敢えて説明の必要はないかも知れない。ロシアンスクールの4大開祖の一人であり、大きな影響力を築いた統領である。4人の開祖の中でもネイガウスに次いで録音の多い人物でもある。当時ロシア領モルドバの出身のユダヤ系である。モスクワ音楽院でピアノをアレクサンドル・ジロティとパヴェル・パプストに、作曲をセルゲイ・タネーエフとアントン・アレンスキー並びにミハイル・イッポリトフ=イヴァーノフに学ぶ。1904年からフィルハーモニー協会附属学園の教授を務め、1906年より母校モスクワ音楽院でも教鞭を執り、1922年から1924年まで、及び1939年から1942年までは院長も務めた。門弟にサムイル・フェインベルクやグリゴリー・ギンズブルク、タチアナ・ニコラーエワ、ラザーリ・ベルマン、ニコライ・カプースチンがいる。また、第1回チャイコフスキー国際コンクールのピアノ部門で審査員長を務め、ヴァン・クライバーンのラフマニノフ作品の演奏を「作曲者自身の演奏様式を思い出させた」と言って称賛した。ヴラディーミル・ソフロニツキーがスクリャービンの後継者と呼ばれ、軽やかなタッチと自由奔放なリズム感覚、幽玄な音色を特色としているのに対し、ゴリデンヴェイゼルは硬質なタッチとイン・テンポによる安定したリズム感とやや遅めのテンポ設定、旋律を纏綿と歌い上げる傾向においてラフマニノフの演奏様式に近いと言われる。1932年モスクワ音楽院の付属組織『特別児童グループ』のちの中央音楽学校を設立。ソ連・ロシアの音楽教育の基礎を築く。1946年功績を称えられ、ソ連邦人民芸術家を授与された。1961年心臓発作により亡くなる。(享年86歳)。レパートリーは非常に広くモーツァルト、ベートーヴェン、ショパンやグリーグ等を録音に遺しているが、やはり何と言っても自国のロシアの作曲家チャイコフスキー、アレンスキー、ラフマニノフ、スクリャービン、メトネル等で数々の名演を遺している。MELODIYAで最初にグリーグ:抒情小品集全曲録音を行った人物である。その演奏は傑出すぎて、以降、誰も挑戦しようとしなかった。メルジャノフが数曲の録音を行ったに留まる。それほど完璧な録音であり、全世代、全レーベルを通じてこれ以上の演奏は存在しないと断言できる内容である。異論のある方はいないだろう。オリジナル、初期プレスの入手は困難で盤質に7が付けられる盤は殆ど存在しないのが実状である。例え再版でもこの最高ランクの演奏は十分に感じられる。まずは聴いてみていただきたい。
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