[DECCA] ヴェラーQt. / モーツァルト:SQ21番K.575「プロシャ王1番」, 23番K.590「プロシャ王3番」
商品コード: 1298-016n
商品詳細:心に沁み入る最高レベルのモーツァルト四重奏。これを演奏、音質ともに超える同曲は多くはない。出来る事なら、全曲録音して欲しかった。そうすれば、これだけ集めて、あとは考えなくとも良いからだ。ヴェラーQt.のモーツァルトはDECCAに2枚の計3曲が録音されただけであるのが残念。これはメインとなる1966年4月録音の21/23番の2曲入りで、もう1曲は「カルテット・パーティ」というタイトルの4曲入りの 弦楽四重奏曲 第3番 ト長調K.156が1曲入る(1967年録音)。ウェラーQt.とも表記されるが当社ではヴェラーで統一する。1959年ウィーンpo.のメンバーである第1Vnでリーダーのワルター・ヴェラー、第2Vn:ヨーゼフ・コンドール、Va:ヘルムート・ヴァイス、Vc:ヴェルナー・レーゼルの4人で発足したウィーンpo.からの派生団体である。ワルター・ヴェラー(1939-2015)はウィーン生まれで父親も同姓同名のワルター・ヴェラー(1900- 1982)でウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者をしていた。ウィーン音楽院でフランツ・サモヒルに師事し、17歳からウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏に客演奏者として加わる。1958年にウィーン国立歌劇場管弦楽団に第1ヴァイオリン奏者として入団する。1961年にはウィーン・フィルハーモニー協会の正会員となり、正式にウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の第1ヴァイオリン奏者となった。1964年からはコンサートマスターの席での演奏を開始し、1965年に正式に就任した。1959年にヴェラー弦楽四重奏団を結成し、1971年頃まで活動した。1969年にウィーン国立歌劇場の指揮者として活動を開始する。ヴェラーQt.は1959年ミュンヘン国際室内楽コンクールで優勝した。後に第2Vn:アルフレッド・シュタール、Vc:ルートヴィヒ・バインルに交代し、録音の大半はワルター・ヴェラー/アルフレッド・シュタール/ヘルムート・ヴァイス/ルートヴィヒ・バインルの4人である。1964年からデッカに録音を開始した。1966年から1967年の間にはチェロがロベルト・シャイヴァインに交代し、1971年頃まで活動を続けた。ウィーンの弦楽四重奏団らしく、ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン、シューベルト、ブラームスにおいて、ウィーンの伝統を伝える、しなやかできめ細やかな、センスあふれる演奏を残している。1969年にヴェラーの指揮者転向により解散してしまった。録音は多くないがどれもウィーン風味を湛える傑作である。その後ウェルナー・ヒンクが主宰するウィーン弦楽四重奏団、ライナー・キュッヒルが主宰するキュッヒル四重奏団の時代になると、既にウィーンの伝統は大きく減退してしまうことはご存じだろう。ヴェラーQt.はウィーンの伝統を守った最後の団体であった。モノラル/ステレオを問わず残された大いなる遺産である。当然ステレオは非常に高額となる。モノラルでも1966年のプレスなら十分に高いクオリティを持つ。
ヴェラーQtの在庫一覧へ