先日来より、弊社代表の高荷が総合監修を務める、
ETERNAレーベルの名盤を復刻したSACDが販売開始しております。

国営企業だったETERNAレーベルのCD復刻に関しては
母体であった東ドイツが消滅した結果、
或る意味で誰でも製作が可能となっています。

そして弊社は基本的にアナログ専門店。
本来ならば安易なデジタル・リマスタリングに対し、
警鐘すら発信していくべき立場でしょう。

では何故、この企画への参加を了承したのか。

それは偏に、全盛期のETERNAの音を限りなく再現したいという、
キングレコードのスタッフ達の熱意、或いは野望に共感したからです。

結果として、録音当時の名エンジニア達の手技を追体験する様な、
濃密で素晴らしい時間を過ごしながら、
過去に類を見ない高クオリティでのデジタル化を成し遂げました。

ブックレットや装丁などの魅力的な仕様もさることながら、
真に贅沢なのは通常のマスタリングの3倍超にも及ぶ、
音質への追及にかけた時間そのものでしょう。

マスターテープの音が最良であるとの誤解は多いのですが、
実際に聴衆の耳に届くまでにはカッティングという
音質を左右する非常に大事な工程が続くのです。

今シリーズでは、マスターテープと共に
コンディションの良いオリジナルLP、あるいはテスト盤を用い、
熟達のエンジニアである辻裕行氏と共に比較と解析を重ねながら、
耳と経験を羅針盤に超高音質のETERNAサウンドを
最新のデジタル技術において再現しました。

それは、キングレコードの持つ高い技術力を背景にしつつも、
四半世紀以上の時をETERNAレーベルと共に歩んだ
弊社代表が携わらねば出来なかった思索と探求。

スウィトナー指揮ドレスデンsk.のモーツァルトから始まった、
ETERNAサウンドに真っ向から立ち向かってゆく当シリーズ。
さて、どこまで広がっていくのか夢は膨らむばかり。

今後の展開にご期待ください。


当シリーズは純粋なSACD(Super Audio CD)仕様となっており、
『CDプレイヤーでは再生不可』となっております。

SACDには二種類あり、CDプレイヤーで再生すれば
CD音質での音も楽しめる『ハイブリッド盤』という物も存在します。

しかし、当シリーズはCDの数十~数百倍の高音質でマスタリングし、
その音源のみを収録した『シングルレイヤー盤』仕様となっております。

そのため、SACD対応が明記されたプレイヤー以外では、
再生以前に読み込み自体が出来なくなっております。
この仕様に由来する返品は固くお断りしますので、ご注意ください。

尚、プレイヤーにつきましてはPioneer社からSACDに対応した
安価なDVDやBD用プレイヤーが幾つか発売されています。
最初から本格的な専用機を導入せずとも再生可能ですので、
新規に導入される際には是非ご参考下さい。


今回のエテルナの名盤復刻にあたって最重要課題となったのは、
亡国である東ドイツの音を如何に再現するか。
この課題をクリア出来ないのであれば、
復刻そのもの意義が失われてしまう。

この難題に真っ向から挑んだのが弊社代表の高荷と、
キングレコードのエンジニアである辻裕行氏です。
偶然にも同い年だった二人により、
今回のプロジェクトは推進していきました。

デジタル作業が99%を占める現代の音響エンジニアリング。
全てがデジタルに推移していく時代の中で、
アナログ期の技法を現在でも扱える本当に数少ない技師であり、
マスターテープとオリジナル盤から当時の音を推理し
デジタルにおいて再現するという離れ業に挑んだ辻裕之氏。

この稀代のエンジニアと弊社代表との巡り合わせによって生まれた、
デジタル化が進み行く未来には望むべくもない最高のマリアージュが
ETERNAサウンド復興という当企画の要となりました。

今回、ブックレットでは語られなかった辻氏の言葉を、
インタビューの形で語っていただきました。
当初の想定より多くの事を質問させていただけたので、
特設ページを開設し、公開いたします。

> インタビュー特設ページへ <












SACD特設ページ





・公式ブログ(下の画像をクリック!)


・公式Facebook(下の画像をクリック!)