[PHILIPS] Z.フランチェスカッティ(vn) E.オーマンディ指揮フィラデルフィアo./D.ミトロプーロス指揮ニューヨークpo./ パガニーニ:Vn協奏曲1番Op.6, サン・サーンス:Vn協奏曲3番Op.61
商品コード: 1301-055
商品詳細:1950年の米国録音。ML/FCXとも状態の良いプレスはもう殆どない中、このPhilipsプレスは存在意義があり、音質は驚くほど良い。元気良く、音がぐんぐん前に出て来て、フランチェスカッティのラテン色の強い音がしっかり楽しめる。いかに巨匠でも、Vnは録音年代が古くなれば古い程良いのが常識。彼も脂の乗っていた時期だけに天真爛漫。我が世の春を謳歌する音が味わえる。ジノ・フランチェスカッティ(1902-1991)はフランス、マルセイユ生まれ。両親もヴァイオリニストで、父親はパガニーニの弟子エルネスト・カミッロ・シヴォーリに師事していた。そんなわけで、フランチェスカッティはパガニーニ直系の弟子といわれている。1924年にパリ楽壇にデビュー。ジャック・ティボーの薫陶を受けた。その後、ラヴェルと組んで演奏会を開き、さらに名声を高める。一時、エコール・ノルマルで教鞭を執っていたこともある。1939年渡米。ニューヨークで成功を収めると、そのままアメリカに定住した。後年はロベール・カザドゥシュとのコンビで数々の名録音を遺したが、ソリストとしても息が長く、技術の衰えをほとんど見せることなく、1976年に引退。フランチェスカッティの魅力は何より天真爛漫といえる明るく陽性の音色とラテン系のおおらかな表情だろう。超絶技巧を持つが豊かな音楽性が優先される為、技巧が技巧らしさを感じさせなく不思議な超絶技巧派といえる。パガニーニ1番は正に十八番というに相応しい名演。サン・サーンスも物語さえ感じてしまう見事な仕立てで上品に弾かれている。米国録音で1980年代までは米国ML盤が流通していたが、米国盤の強い音が今となっては様々な誤解を生む原因となっていることが理解され、欧州盤の良さが理解されるに至った。フランスでは1953年頃仏COLUMBIA:FCX 140で初リリースされたが、英国/オランダではPHILIPSが初出になる為1950年代後期がリリース年となる。PHILIPSは弦の音質の良さでは定評が高い。尚米国ML盤と仏COLUMBIA及び各PHILIPS盤は全て同じカップリング!
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