[PHILIPS] H.シフ(vc) C.デイヴィス指揮コンセルトヘボウo. / ドヴォルザーク:Vc協奏曲Op.104, 森の静けさOp.68
商品コード: 1301-038
商品詳細:シフの20代後半のアナログ録音。プレスが少ないのか意外に入手困難。技術的にも精神的にもドイツ・オーストリア系の正統的チェリストとして認知されている。アナログ派の方には若手となろうか。協奏曲ではソリストよりも指揮者が安定しているくらいが丁度良いが、この録音はまさにそれ。デイヴィスとコンセルトヘボウのオケが良い。1951年オーストリア生まれのシフも、ナヴァラに師事しただけありスケールが大きいソロを展開。表現力も高く、良い演奏! ハインリヒ・シフ(1951- 2016)はオーストリア・グムンデン生まれのチェリスト。トビアス・キューネに師事した。後にアンドレ・ナヴァラの指導も受けている。いくつかのコンクールでの入賞を基に音楽キャリアをスタートさせたが、1972年にオーストリアのグラーツで開かれた国際現代音楽協会(ISCM)演奏会で病気のムスティスラフ・ロストロポーヴィチの代役としてルトスワフスキのチェロ協奏曲を演奏し大絶賛を博し、これにより彼の名が世界に知れ渡るようになった。その後は世界各地の著名なオーケストラと共演を重ねた。2008年に脳卒中を発症して演奏活動を一時停止する。1990年から指揮活動にも旺盛に取り組むようになり、世界各地のオーケストラに招かれた。若手とばかり思っていたハインリヒ・シフだが2016年に65歳で亡くなった。ドヴォルザーク:チェロ協奏曲は3回あり、1980年サー・コリン・デイヴィス指揮アムステルダム・コンセルトヘボウo.、1987年セルジュ・チェリビダッケ指揮ミュンヘンpo.、1992年アンドレ・プレヴィン指揮ウィーンpo.の3回である。これはその初回の1980年録音でLPで発売されたものはこれだけである。SP期より大物チェロ奏者の録音がある超メジャー曲だがソリストの個性が出る曲でもある。コリン・デイヴィスは想像を超えるスケールの大胆なオケを展開し、シフはそれに呼応するようなやはりスケールの大きなソロである。年代的に濃密で力のある音は無理だが、1980年としてはトップレベルの演奏であるといって間違いないだろう。曲が良いので聴き飽きることはない。
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