[PHILIPS] 小澤征爾指揮ボストンso. / ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」
商品コード: 1301-031
商品詳細:小澤征爾(1935-)の最初の「春の祭典」はまだ録音が始まったばかりの1968年7月1日米国シカゴ・オーケストラホールでシカゴso.との録音が世間を騒がせた。若い時期の小澤の演奏には師であるバーンスタインの影響が見られ、突っ走る姿がみられるのである。速めのテンポで晩年期の小澤ではあり得ないような強烈な演奏であった。プレスが少なかったのでしっかり聴いた方は少なかったのでは?それから10年以上が経過した1979年12月、今度はボストンで2回目の録音を行った。発売は1980年で流石にレコード自体には1968年のようなパワーはないが、2回目録音は小澤、44歳時点での境地が出ている様である。パワーでは押さず、全体にクールで整然とした演奏である。指揮者、小澤征爾も他の指揮者と同じで若い時期はがむしゃらに突進するが、歳を取れば引いて全体を見回し、バランスや配分の設計をするようになる。晩年の演奏はパワーが落ちるが、別の良い点が出てくる。小澤の場合も同じだろう。ガツンとしたインパクトはないがバランスがよく考えられた演奏になる。この「春の祭典」は歴代の爆演指揮者と比較しても意味はない。時代がそれを求めておらず、レコード会社もそれが出来なくなった。それらの条件下でよく出来た演奏ではないだろうか。小澤のファンには是非とも旧録音と比べてみていただきたい。1979年時点で小澤征爾は、もうすっかり有名指揮者の仲間入りを果たした指揮者であり、ボストンの名士である。もう随分とレパートリーも多くなり、同じ曲を再録音出来る立場となった。ボストンso.の後任はレヴァインになったが、もしレヴァインが録音したらどうなったが想像すれば、この演奏が見えてくるだろう。
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