[Ducretet Thomson] H.シェルヘン/ プロコフィエフ:アラとロリー, キージェ中尉
商品コード: 1310-048
商品詳細:プロコフィエフの管弦楽曲2曲をヘルマン・シェルヘン指揮ウィーン交響楽団がWESTMINSTERに入れたLPのフランス盤。A面のスキタイ組曲はスキタイ人を題材としたバレエ音楽「アラとロリー」として作曲されたが、ディアギレフの関心を惹くことに失敗した。ディアギレフは、これは《春の祭典》の二番煎じだ、と言って断わったという。そこで、演奏会用の管弦楽組曲「スキタイ組曲」として書き直された。バレエ音楽としては成立しなかったが、本来の曲名である「スキタイ組曲」に、「アラとロリー」の題名が添えられることが多い。楽曲は4曲からなる管弦楽組曲。大きな編成が要求される規模の大きな楽曲となっている。B面の交響組曲「キージェ中尉」はベルゴスキノ映画製作場(現ベラルーシ・フィルム)からの依頼により、同名映画のための音楽を作曲したが、映画が公開された1934年に演奏会用の交響組曲を作った。単なる抜粋ではなく、主題の組み合わせや、オーケストレーションの変更を含むものであり、プロコフィエフ自身は映画音楽を作ることよりも苦労したと語っている。同年に初演された。映画は、ロシア皇帝パーヴェル1世のもとで起こった、実は存在しない「キージェ中尉」を巡る珍事件の数々を描いた、風刺的・喜劇的な内容のもの。ロシアの作家ユーリイ・トゥイニャーノフの同名小説(ただし、元々のタイトルは『キージェ少尉』Подпоручик Киже)に基づいているが、映画化に際してトゥイニャーノフ自身が脚色している。5曲からなる管弦楽組曲。第2曲と第4曲は、バリトン独唱入りと管弦楽のみの2つの版が書かれており、通常、管弦楽版が使われることが多い。ここでも管弦楽版で演奏される。「スキタイ組曲」よりやや小ぶりなオケが指定されるが大差無いので、両2曲がカップリングされることが多い。なお日本では「キージェ中尉」の表記が定着しているが、より正確には「キジェー」である。藤子・F・不二雄のマンガ『エスパー魔美』の「ウソ×ウソ=?」(アニメ版は「ウソ×ウソ=パニック」)は、この物語をベースに描かれている。劇中でも音楽と物語が紹介されている。第4曲の「トロイカ」はTV-CMやニュース番組のテーマ曲などに使用されたことがある。プロコフィエフ作品では比較的有名な曲。1950年代初期のWESTMINSTER音源でパンチの強いモノラルで仕上がっている。
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