商品コード:1310-045[Ducretet Thomson] P.リバール(vn)/ ヴィヴァルディ:Vn協奏曲2曲
商品コード: 1310-045
商品詳細:1950年代Westminster音源の仏デュクレテ=トムソン仏初出。P.リバールの録音はそこそこあったが全部欧州から出ているわけではない。過去に2度しか入荷のない番号。仏盤らしい隈取りのはっきりした再生音で、Vnの音もリアル。但し、米プレスのような軋み音はまったく無いところはさすが仏プレス。指揮はモラルト。そしてリバールのソロは、水気したたるような潤いに満ちており、デリカシーの塊とでも言いたくなる程。揺らぎを秘めたナイーブな表情!ジャケットに記載されたOp.30という作品は存在しない。調べた結果Rv.254という曲である事が分かった。作品集からの1曲ではなく単独作品と思われる。1950年代のヴィヴァルディ作品の表記は曖昧でRv番号を特定するのは至難である。このためにいつも多くの時間が費やされるが、判明した時の気分は格別なのでやめられない。またRv番号を表記することで世界中の方に曲目が理解される。2曲目はRV 244で比較的簡単に分かった。表記のOp.12-2は現在でも使用されている。ペーター・リバールが米ウエストミンスターに残したLPの中でも1949年頃の最初期録音である。ペーター・リバール( 1913- 2002)はオーストリアのウィーン生まれ。プラハ音楽院でヨゼフ・スークに師事した後、パリでカール・フレッシュに師事する。1938年からスイスに居住し、長い歴史を誇るヴインタートゥールにある交響楽団(ヴィンタートゥール・コレギウム・ムジクム)のコンサートマスターに就任した。また同時にヴィンタートゥール音楽院の教授として後進の指導に当たり、スイスの弦楽器奏者の水準を著しく高めた(のちにヴィンタートゥール音楽院はチューリッヒ音楽院と合併し、チューリッヒ・ヴィンタートゥール音楽院となっている)。1950年代にはクララ・ハスキルとのデュオが大変有名であった。スイス国籍を取得している。戦後から録音活動を活発に行い、中でも同僚クレメンス・ダヒンデンを指揮者に迎えたヴィンタートゥール・コレギウム・ムジクム(ヴィンタートゥール交響楽団)との一連のウェストミンスター録音は、好楽家から温かく迎えられた。1970年にヴォルフガング・サヴァリッシュがスイス・ロマンド管弦楽団の首席指揮者に就任するにあたり、懇請を受けてコンサートマスターに就任し、1980年までその任にあった。同時にジュネーヴ音楽院でも後進を指導した。1980年4月27日にジュネーヴでフェアウェル・コンサートを開き、引退した。イタリア語圏スイスのルガーノ湖畔カスラーノに移り住み、そこでも後進の指導を続けていたが、2002年10月4日に亡くなった。WESTMINSTERには他に ドヴォルザーク:Vnソナタ/「ロマンティックな小品」など話題の名盤があり、晩年はPHILIPSにシェリングとバッハの協奏曲録音などが知られる。これはリバールの初期の代表作!ヴインタートゥール交響楽団はスイス・チューリッヒ近郊の街ヴインタートゥールにある交響楽団で、今日ではヴィンタートゥーア・コレギウム・ムジクムと改称したそうである。1626年設立という古い楽団。1945年2月、亡命したフルトヴェングラーが戦争中最後に演奏したのがこのオーケストラとの演奏会で、曲目はブルックナーの第8番の交響曲だった。当時リバールがコンサートマスターをしていたオケである。オケのメンバーで弦楽四重奏団を組織して活動していた。リバールの独奏は全く優雅で明澄あり、切々と情感に訴えるタイプのソロ。名盤と言われて当然の名演だろう。音質は前に迫るパワーのあるモノラル・オーディオファイルプレスだがフランス・プレスということもあってうるさくはない。
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