[CBS] ブダペストQt. / ベートーヴェン:SQ12番Op.127
商品コード: 1183-051
商品詳細:ブダペストQt.の新旧2回のベートーヴェン全集はコレクター泣かせの永遠のテーマ。更にSP期にも全集に近い録音があった(1曲5番のみ欠)。モノラル録音1951-2年が求心力の強い名演。しかしステレオ録音(1958-61年)の魅力は、彼らの少々厳しく強烈過ぎる弦の軋みが和らいで丸くなり、音質的にまろやかになっている点。厳しさを求めるなら旧録だが、モノラル/ステレオ録音は枯れた味わいが加わる。旧録より洗練された静かなる情熱。英プレスの音質は良い!ブダペストQt.は1917年、ハンガリーの首都ブダペストで結成された。当初のメンバーはブダペスト国立歌劇場管弦楽団の楽員で、全員がハンガリー人であった。しかし1927年ロシア人のジョセフ・ロイスマンが第2ヴァイオリンで加入した以降、1950年代には全員がロシア人になってしまう。更にロイスマンが第1ヴァイオリンに就任すると、従来の第1ヴァイオリン主導型から全てのパートが均等の4人均等タイプへと変わっていく。モノラル初回録音ではまだそれぞれのパートを精緻に、そして厳しく扱うことによって、恣意を許さぬ様式を樹立した頃のスタイルが色濃く残っていたが、1958年から始まった2回目の全集録音(モノラル/ステレオ録音)で大きくスタイルが変化したのはその為である。一言でブダペストQt.を語ることはできない。評論家諸氏はこの団体を5つの期に分けているがそれはあまり専門的すぎるのでここでは最終期(第5期)のスタイルとして紹介したい。タワーレコード の解説では---この録音は明確な形式で、ベートーヴェンの精妙な音構造を見事に表現しながら、そこに滋味豊かな音楽の精髄と意志的な力を表している。まさにベートーヴェン演奏の最高峰がここに屹立しているのである。稀有の名演奏といわねばなるまい。---としている。モノラル録音と大きく変化したこの演奏をどうとらえるかはお客様次第である。一つ言えることは初回モノラル全集とはまるで別の団体ではと感じる程大きく変化し、あたかも時代に迎合したかのように感じられるがこれもまたブダペストQt.の真の姿であるということ。モノラル・プレスでも同じ。
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