[CBS] Z.フランチェスカッティ(vn) R.カサドシュ(pf) / ベートーヴェン:Vnソナタ9番Op.47「クロイツェル」, Vnソナタ1番Op.12-1
商品コード: 1217-054
商品詳細:フランチェスカティ/カサドシュのデュオは米COLUMBIAに2回のベートーヴェン・ソナタを録音。初回はモノラルMLのみ発売で1949~52年ニューヨーク録音、これはパリで1958年5月(1/9番)と1961年10月(他8曲)モノラル/ステレオ録音された2回目の全曲録音~最初の1958年録音の1/9番のカップリングである。録音技術の進歩もある為、米COLUMBIA系の録音では、2回目のモノラル/ステレオ録音が良い事が多々ある。2人のベートーヴェンにもそんな点が当てはまるだろう。仏モノラルプレスで聴くこのデュオは随分と大人しい印象。ラテン系のVnがとても快い。最初の2曲と残り8曲に間には約3年の開きがあり、1/9番はワンポイント録音で他8曲はマルチトラック録音されたのではないかという話がある。真偽のほどは不明だが、この録音はモノラルも非常に良い音で鳴っており自然な定位が感じられる。フランチェスカティの音はまだまだ枯れて居らず、艶やかで瑞々しさが溢れる。ヴァイオリン奏者の晩年期は音に潤いがなくなり、ざらついた音になってゆく。本人が一番知ってるので、限界を感じた時点で現役引退となる。体を張って音を出す弦楽奏者は体力の衰えとともにいつかその日がやってくる。ピアニストに比べ、現役寿命は短い。1902年生まれのフランチェスカティはこの時56歳。60代後半まで続けることは難しいヴァイオリンであるが、フランチェスカティの衰えはまだまだ来ていない。彼は74歳で1976年に演奏活動から引退した。長い現役生活だったといえる。来日歴のない往年の名ヴァイオリニストのわりに日本では人気が高い。その明るい音色と美音を保ち続けたからだろう。この録音は演奏風景は映像化され、近年DVDにも復刻された。
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