[ERATO] M.コンスタン指揮アンサンブル・アルス・ノヴァEns., M.ダルベルト(pf) P.ティボー, B.ジャヌトー(tp) / サティ:「本日休演」の交響的幕間, 家具の音楽(全3曲) 他
商品コード: 1225-036
商品詳細:エリック・サティの珍しい作品ばかり集めた1枚。1曲目のバレエ「本日休演」の幕間“映画"のための音楽は サティの最後の作曲作品である。初演はパリのシャンゼリゼ劇場でバレエ・スエドワによって1924年11月29日に行われる予定だったが本当に休演になった。これも悪質な冗談だと思った客が騒動を起こした曰くつきの曲である。振り付けも台本もダンサーの即興で行い、背景には370枚もの反射鏡が貼られ、ほとんど何も見えなかったらしい。劇の幕間には20分程度の映画が上映された。その映画『幕間』では、らくだが引いた霊柩車からジャン・ボルランが飛び出したり、全くストーリー性のない作品となっている。映画監督はのちのフランス映画の巨匠で、この時期はシュルレアリスムの影響下にあったルネ・クレールである。サティはバレエと映画の両方の音楽を作曲した。音楽批評家はこの作品のスキャンダルとしたが、ダリウス・ミヨーは賞賛していたようである。今では現代芸術史の上でたいへん注目されている作品であるとされている。他2本のトランペットのための「猿の王様を目覚めさせるためのファンファーレ」、家具の音楽(全3曲)など収録。最後のピアノ・ソロ作品「ヴェクサシオン」は52拍からなる1分程度の曲を840回の繰り返しが指定された史上最長の音楽作品として登録されている。全曲で18時間から25時間程度時間がかかるとされている。勿論ここでは10分程度で終了している。回数は不明。1963年ニューヨーク・ポケット・シアターでジョン・ケージらによって実際に初演された。日本初演は、1967年、年を越して、16人のピアニストにより実演された。指揮者マリウス・コンスタンは1925年2月ルーマニアのブカレスト生まれのフランスの作曲家。ブカレスト音楽院を経て、パリ国立音楽院でメシアン、オーバン、ブランジェに師事する。1963年にアンサンブル・アルス・ノヴァを結成し、集団即興演奏、現代曲の初演などにも貢献した。パリ・オペラ座の総監督も務めている。この作品全てに、サティが持つ、同一音形を繰り返す手法が用いられ、既存の音楽にはなかった新しい雰囲気を醸し出すことに成功している。自由な作風、諧謔性に富んだサティらしさの象徴的な作品群である。録音も極めて少ない。
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