[CONCERTEUM] J.ペルレア指揮RIASso. / ドビュッシー(アンドレ・カプレ編):子供のためのバレエ音楽「おもちゃ箱 」
商品コード: 1234-047
商品詳細:イオネル・ペルレア(1900~1970)はルーマニア人の父とドイツ人の母の間にルーマニアのオグラダで生まれた指揮者。10歳の時に父は亡くなったために母の故郷ドイツ・ミュンヘンへ移住。後に祖国に戻るも、ナチ支配下のルーマニアで指揮活動を続けたせいで協力者と見做されたため大戦後は活動の場をイタリアに移した。ローマで聖チェチリア管との共演を聴いたトスカニーニはペルレアの才能を認め、スカラ座への頻繁な客演へと繋がることになる。更に1950年にはNBC交響楽団とメトロポリタン歌劇場にも客演。終焉の地となるニューヨークとの縁が始まる。以後アメリカでの活躍が主となる。米ドルの強かった時代、アメリカのVOXレーベルはヨーロッパのオーケストラを用いて膨大な録音を遺し、ペルレアもVOXの主力指揮者の一人であった。1957年には心臓発作と脳卒中で倒れて、半身不随となるも意欲は衰えず着座して左手だけで指揮。マンハッタン音楽院でも教鞭を執る。1969年にルーマニアで里帰り公演を行った。VOXレーベルのファンの方にはお馴染みの指揮者だろう。この録音はVOXと契約する以前のREMINGTON録音のフランス盤で、1950年代初期の録音と思われる。ペルレアにもそのような時代があったことを、この盤の入荷で初めて知ることとなった。曲はドビュッシー:子供のためのバレエ音楽「おもちゃ箱」で滅多に録音がされない趣味性の高い曲を選んだものだと感心した。古い録音としては破格の高音質でフランス盤の力だろう。オケはRIAS交響楽団とあり、ベルリンでDGGでフリッチャイが創設したあのRIASso.への客演だろうか?或いはモノラル期の最初期の録音の可能性もある。ステレオ期に入る数点の録音は聴いたが、このモノラルは相当に珍しい音源であることは確かである。A.クリュイタンス指揮フランス国立放送o.が1950年代にモノラル録音(FCX 307)、E.アンセルメ指揮スイス・ロマンドo.も1958年に録音があるが他の録音の入荷は無く、今の所LPでは最初期の録音といえる。しかもフランス人ではないペルレアの録音とは面白い。情景をしっかり描いた美しい演奏で誰が聴いてもモノラル初期の良い演奏であることが理解されるだろう。VOX時代の演奏よりも深み感じる。時折出てくるピアノ曲のメロディが和ませてくれる。尚「おもちゃ箱 」は愛娘エンマ(愛称シュシュ)のためにピアノ独奏曲として1913年10月に完成、アンドレ・カプレと協力して1914年春に管弦楽版に着手したがドビュッシーが1918年に没したため、未完に終わり、カプレが残されたスケッチを基に補筆する形で完成させている。この管弦楽版は1920年に出版された。アンゲルブレシュトの指揮で初演された。
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