[COLUMBIA] A.クリュイタンス指揮フランス国立放送o. / ビゼー:交響曲1番, 序曲「祖国」
商品コード: 1241-049
商品詳細:ビゼーの交響曲は、まだビゼーが音楽院時代の1855年の作品。フランス的センスを持った曲で、このクリュイタンスがLPでは初録音ではないかと思う。フランス放送o.とクリュイタンスは'50年代初頭から数々の初録音や名録音を生み出している。クリュイタンスは、このリズミカルな秀作を実に愛着を持って仕上げたのがわかる。第二楽章の静かな語りとカルメンを連想させる第四楽章まで、一気呵成に突き進む。モノラル1回のみの録音。1953年録音で1954年発売。ビゼーは生涯に交響曲を3曲書いたが、1859年に作曲された第2番の草稿は破棄されてしまい、第3番は作曲されたのかどうかも判然としない。その他にも管弦楽曲、合唱曲、歌曲、編曲作品などがある。 結局ビゼーの交響曲といえばこの交響曲1番ハ長調が演奏されるのみである。クリュイタンスは早い時期にこのフランスを代表する曲を録音している。B面2/3を使う序曲「祖国」はフランスの指揮者であったジュール・パドルーからの依頼で作曲された作品。ビゼーへの依頼は「交響曲」だったが、結局ビゼーが出したのはこの序曲「祖国」であった。しかし、ジュール・パドルーはその事には何も言わずに1874年に自らのコンサートで取り上げて初演を行い大成功を収めたという。「祖国」の背景には1870年から71年にかけて戦われた普仏戦争での敗北があったことは昔から指摘されている。しかしビゼー自身がこの事に関しては何も語っていない。チャイコフスキーが序曲「祖国」に大きな影響を受けたとされ、序曲「1812年」のモチーフとしたことが指摘されている。決して有名ではない序曲「祖国」だが聴いてみると軍隊行進曲のような雰囲気を持つ元気が良い勇壮な作品である。チャイコフスキーの序曲「1812年」が序曲「祖国」に強い影響を受けたことは聴けば明らかとなるだろう。
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