[MELODIYA] V.ニールセン(pf) / モーツァルト:幻想曲K.475, 幻想曲K.397, アダージョK.540 他, シューベルト:楽興の時Op.94 D 780(全6曲)
商品コード: 1246-040n
商品詳細:ウラディミール・ニールセン(1910-1998)の系譜はかなり珍しい系譜に入る。ぺテルブルク音楽院でリアプノフの弟子であったナジェージダ・ゴルポフスカヤ(1891-1975)が師である。この系譜には作曲家プロコフィエフがいる。ゴルポフスカヤはそのプロコフィエフと同じ年生まれで1914年のぺテルブルク音楽院の卒業のための奨学金をプロコフィエフと争ったらしい。プロコフィエフは次のように回想している「ゴルポフスカヤは聡明で神経を研ぎ澄ませたピアニストで、私の手強い競争相手でした」。作曲家グラズノフもぺテルブルク音楽院の大御所である。グラズノフもまたゴルポフスカヤについて賛辞を送っている。ゴルポフスカヤはモーツァルトを最も得意とした。ゴルポフスカヤはレニングラード音楽院の教授に就任し以後50年間後進を育てた。その時のお気に入りの弟子がニールセンである。ニールセンは1920年年代から演奏活動に入り1929年にはレニングラードpo.の専属ソリストになっている。以後長年に亘りレニングラード音楽院の教授として多くの若手を世に出した。これがそのニールセン教授が唯一残した録音である。ゴルポフスカヤ譲りのモーツァルトを5曲とシューベルトの楽興の時(全6曲)である。師であるゴルポフスカヤのモーツァルトも1枚だけ録音があるらしい。このモーツァルトは多くのMELODIYAのLPの中でも特筆に値する演奏である。ニールセンの活動はレニングラードに限られていたため録音という機会は殆どなかった。その唯一のLPであり名教師ゴルポフスカヤを忍ばせるモーツァルトが5曲も入っている点でこのLPが持つ価値は非常に大きい。演奏は豪快にして思慮深く、明快にして謎めいた音で聴くものを打ちのめす力を秘めた知られざる名盤中の名盤である。
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