[COLUMBIA] L.コーガン(vn) O.アッカーマン指揮フィルハーモニアo. / A.ヴァンデルノート指揮パリ音楽院o./ モーツァルト:Vn協奏曲3番K.216, 5番K.219
商品コード: 1261-009p
商品詳細:これは英国録音の協奏曲3番(O.アッカーマン指揮フィルハーモニアo.)とフランス録音の協奏曲5番(ヴァンデルノート指揮パリ音楽院o)をカップリングしたコーガンのモーツァルトVn協奏曲としたフランスCOLUMBIAだけのカップリング。英国では協奏曲3番は同じ英国録音のプロコフィエフVn協2番/キャメロン/ロンドンso.とカップリングされ33CX 1395で発売された。協奏曲5番は英国未発売である。フランス録音には冷淡な英国らしい考え方である。勿論英国オリジナルの33CX 1395は人気の高い高額モノラルLPである。しかしプロコフィエフの方に興味のない方にとって、モーツァルトVn協奏曲2曲入りは魅力的ではあるまいか? しかも協奏曲5番はこの盤がオリジナルとなり、英国盤の初期盤は存在しない。尚、奏曲3番は2回録音があり、2回目はシルヴェストリ/パリ音楽院O.との再録音がある。それは1962年に33 CX1744/SAX なし、FCX 843/SAXF 138で発売された。そのステレオはフランスのみ発売でやはり英国のフランス録音への関心の無さが出ている。元々コーガンはフランスに留学していた半分フランス人的扱いを受けてきたヴァイオリン奏者である。英国録音はあるがあくまで自国奏者ではない。今でこそコーガンの人気は世界的にも凄まじいものがあるが、当時はそのような兆しすらなかった。しかし誰の耳にもコーガンの演奏は心地よく、第一級のヴァイオリン奏者である事実は明らかである。モノラル録音ではソロがすぐそばで弾いているような臨場感があり、ステレオでは得難い快感が大きいのである。一部のステレオ盤が100万円を超えるような価格で取引されるらしいが、その金額は芸術のレベルを反映するものでは決してない。1962年頃のモノラル/ステレオ録音でさえ、比較試聴すればモノラルのほうが良いことは明らかである。しかしステレオがモノラルの10倍以上の価格となるのは単に「需要と供給のバランス」という資本主義の原理が働いている現象である。音楽を愛好する方には関係ない世界である。少しでも良い音でコーガンのヴァイオリンを、モーツァルトを楽しむなら、これは非常に良いLPである。TRIANONの再版でも楽しめるが、このオリジナルと比較すれば大きな違いを感じるだろう。オリジナルの力は大きいものがある。
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