[DGG] T.セラフィン指揮ローマ歌劇場o. / ロッシーニ:序曲集/泥棒かささぎ, 絹のはしご, ウィリアム・テル, セビーリャ, セミラーミデ
商品コード: 1264-027p
商品詳細:オーディオファイルの一つと言っても良いだろう。オペラ全曲録音で有名なセラフィンの大変珍しいDGG録音。フラット盤は存在しない。SXL 2000番台と言っても良い程の高音質でロッシーニの序曲が並ぶ、SAXのジュリーニの録音にもひけをとらない内容。入荷の少ない珍しい盤。ローマ歌劇場o.による本場の演奏でオペラ好きならこれから始まる本編に胸がわくわくしてくる演奏だ。トゥリオ・セラフィン(1878-1968)はヴェネツィア近郊のロッタノーヴァ・ディ・カヴァルツェレ出身。ミラノ音楽院でヴァイオリンを学び、卒業後はヴァイオリン奏者としてミラノ・スカラ座のオーケストラに加わった。しかし程なくしてセラフィンは母校ミラノ音楽院に戻り、対位法や作曲を学んでいる。1898年、セラフィンはフェラーラのテアトロ・コムナーレにおいてヴェルディの歌劇『アイーダ』およびフランケッティの歌劇『ジェルマニア』を指揮してプロ指揮者としてのデビューを飾った。スカラ座で、当時の音楽監督アルトゥーロ・トスカニーニの下、副指揮者を務めるなど研鑽の日々を送っている。1907年にはロンドンのコヴェントガーデン王立歌劇場に客演、1909年にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場の指揮者に転出したトスカニーニの後任として、スカラ座の音楽監督(1909-1914/1917-1918・在任)の地位を引き継いだ。英国では多くのイタリア人指揮者が活躍したがセラフィンは20世紀有数のイタリア・オペラ指揮者として評価され、多くの録音を残した。トスカニーニなどと違ってカリスマ性を前面に出すタイプとは言い難い。しかしトスカニーニら先行世代と違って、ステレオ録音が実用化された時期と、その芸風の円熟期が重なり、後世の人々が良い録音によって彼の演奏を堪能できる条件が整った事は幸運だったと言えるだろう。特にマリア・カラスやマリオ・デル=モナコを見出した業績はよく知られている。イタリア人指揮者は、海外に積極的に進出してドイツ系の交響曲なども得意とする人々と、自国を足場にオペラ指揮者としての活動に徹する人々に大きく分かれるが、セラフィンは後者を代表する巨星として、死後半世紀近くを経た今も尚、尊崇の対象となっている。残された録音も全てイタリア・オペラまたはその序曲集であるが、実演ではドイツ・オペラにも積極的だった。これは1963年ローマでのスタジオ録音。DGGへの録音はほんの数点あるが、このロッシーニ:序曲集とヴェルディ:「トロヴァトーレ」(全曲)が代表作になる。オケはローマ歌劇場o.。セラフィンの管弦楽系の代表的な録音として高い人気を誇るモノラル/ステレオ録音のLP!イタリア人らしい大胆不敵な抑揚が聴く者を圧倒する。オーディオファイルLPでもある。セラフィンは1934年にローマ歌劇場の音楽監督に就任、以降1962年から亡くなるまでローマ歌劇場の芸術顧問を務めてはいるが、同時にフリーの立場で各地の歌劇場に客演を重ねた。
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