[COLUMBIA] ハンガリーQt. / ドビュッシー:弦楽四重奏曲Op.10, ラヴェル:弦楽四重奏曲
商品コード: 1268-047b
商品詳細:ラヴェル/ドビュッシーのSQの代表的録音の一つとして推薦したい。特にこの仏プレスには躍動感があり、いつもは厳しい表情を見せるハンガリーQt.のシャープな動線が、非常に良い効果を生んでいる。内面にまで踏み込んでいながら、硬く渋いだけの演奏になっていない。外面的な装飾も忘れずに美しい演奏と言える。パルナンQt.、レーヴェングートQt.に並ぶ名演の一つと言っても良いと思う。特に弦の軋む音のリアルな響きが堪らなく美的だ。ジュベール工房作のジャケも芸術的!ハンガリーQt.はブダペスト・アカデミーで、ゾルタン・コダーイやイェネー・フバイに学んでいたメンバーであるシャーンドル・ヴェーグらによって、1934年に設立された団体。1935年にはデビューしている。ヴェーグは1940年にヴェーグ四重奏団を設立するために退団しているのでLP録音にはシャーンドル・ヴェーグが参加した録音は存在しない。1950年代のモノラル録音からは第1ヴァイオリン:ゾルターン・セーケイ、第2ヴァイオリン:アレキサンドレ・モシュコフスキ-、ヴィオラ:デネーシュ・コロムサイ、チェロ:ビルモシュ・パロタイの4人で行った物が多い。1956年にチェロがガブリエル・マジャールに交代するので曲によりチェロが2パターンあるが基本はこの4人である。この録音は1957年頃と思われ、チェロはガブリエル・マジャールである。いずれにしてもベートーヴェンの初回録音で見せた様な虚飾を排した率直で一途なスタイルである。しかしこの2曲はベートーヴェンと同じスタンスではない。一直線に曲への沈潜を見せるものの曲への理解は深く良く練り上げられ熟成された表現である。個人の名人芸も見せつつ、4人均質型の原型のような極めて緻密なアンサンブルである。強弱を巧みに使いうるさい演奏をしない所に好感が持てる。1960年代中期頃からVOXへ移籍し、メンバーも一部変わりステレオ期に入るとスタイルは大きく変わることになる。フランスの団体とはアプローチが異なるがモノラル期の充実した内声部が楽しめる録音の一つである。このLPは特に知られた名曲2曲入りであり大推薦!
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