[COLUMBIA] N.ミルシテイン(vn)室内o.(覆面オーケストラ・指揮者はラインスドルフらしい) / ヴィヴァルディ:Vn協奏曲集(4曲)
商品コード: 1268-037
商品詳細:ミルシテインはCAPITOLの後、米ANGELと契約。ANGELは1960年代に入るとロンドンで多くの録音を行った。英国/フランスCOLUMBIAで出ている録音の殆どがANGEL音源の録音であり英COLUMBIA音源ではない。オーケストラの名称が明かされていない点がより録音について謎を呼んでいる。つまりこの録音に関しては録音場所とオケは不明である。ヴィヴァルディの協奏曲は2回セッションがあり最初は当盤の1962年1月分の4曲。また1963年2月に別の4曲が録音された。これはAngel Records:ANG 36001/S 36004がオリジナルとなる。勿論欧州盤の方が音質が良いのは言うまでもない。何方にしろかなり音質が良いことは確かである。仏COLUMBIA盤においてはANGELのマトリクスとM6マトリクスの2種並存のPathéプレスで音質は良い。ANGELのマトリクスが使用されたことから録音はANGEL側の技師が行ったとみて間違いないだろう。EMI側は未関与と思われる。従ってニューヨーク録音が濃厚である。ステレオはSAXF 990で出ていて高額。1963年録音のVol.2はフランスではモノラルは発売されなかった。モノラルはVol.1の1種しかない。同じ時期にバッハの協奏曲も3曲が録音され、英国とそれ以外で不思議な発売のされ方がされた。B.1043とB.1037+ヴィヴァルディ:2台のヴァイオリンとチェロのための協奏曲ニ短調RV565(Op.3-11)の3曲は1964年3月26-28日、ニューヨークでの録音で欧州とは出方が異なるので注意。そのLPにもオーケストラは室内管弦楽団とだけ記載があることから、その3曲と同じ場所で同じオケとのニューヨーク録音の可能性が高い。この時期のミルシテインの録音は契約の関係から単純ではない。ヴィヴァルディに関しては単純に2枚あると知っていただければ良い。モノラル/ステレオ何方にしてもこの時期のミルシテインはCAPITOLから更に柔軟なスタイルへと進化しており、より柔らかい表情を見せる。1970年代に入ると今度はDGGへと移籍し、更に軽快なスタイルへと変化する。大物ミルシテインのような音楽家でも常に変化をしていることがよく解かる演奏でRCA→米COLUMBIA→CAPITOL→ANGEL→DGGと居場所を変える時を境に変わりゆくヴェイオリン奏者の変遷を耳で追うのもまた楽しい。CAPITOL時代の凝縮された密度の高い音に魅了された方は多いと思われるが、ミルシテインと言えども人の子であり、時代と共に変化する事実を理解されたい。これだけ息の長い演奏者人生を送るヴァイオリン奏者がどれだけいるのか考えてみればおよそ奇跡のようなことが平然と行われているのである。 尚、指揮者はラインスドルフらしいが契約の関係で名前を出せなかったらしい。但し弾き振り説も存在する。オケは今もって不明。
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