[COLUMBIA Odyssey] L.クラウス(pf) / シューベルト:グラーツの幻想曲D 605a, レントラー組曲(クラウス編), モーツァルト:幻想曲K.475, K.397
商品コード: 1270-064pb
商品詳細:A面シューベルト「Grazer」幻想曲(A面2/3)は、1969年にグラーツの音楽家であったルドルフ・フォン・ヴァイス=オストボルンの遺品の中から発見された曲である。その地名に因んで「グラーツ」幻想曲と呼ばれる。発見された譜はシューベルトの自筆譜ではなかったが、彼の作品を管理していたヨーゼフ・ヒュッテンブレンナーの筆跡で「フランツ・シューベルト作曲 ピアノフォルテのための幻想曲」と記されていた。作曲はシューベルト21歳の1818年と推定されている。何らかのいきさつで、L.クラウスが1969年に録音した、世界初録音となったLPである。主題はシューベルトらしい牧歌的な旋律がオクターヴで歌われる。その後は「ポロネーズ風に」という指示による舞曲リズムを始め、様々な調と動きを幻想的に展開させるが、最終的には冒頭主題が回帰し、穏やかに作品を閉じる。2曲目のレントラー組曲もリリー・クラウス自身がレントラーD.366とD.974を使って編曲したクラウスによる編曲作品である。シューベルトのオリジナル曲ではない。B面の2曲のモーツァルトはCOLUMBIA Odysseyの3枚×2巻のソナタ全集には含まれておらず、当盤がオリジナルで唯一のLPであると思われる。当LPのジャケ裏には発見された楽譜を手に取るクラウスの写真が載っている。発見者であり所有者のM.リュッケンバイアー・ヴァイス=オストボルン婦人宅(オーストリア・グラーツ)をクラウスが訪問した際の写真らしい。この演奏も、モノラル期よりスケール・アップした凄い演奏。一見安っぽく見えるジャケットだが、大変重要なLPであった。このLPは正に世界初録音となった「グラーツ」幻想曲のための録音である。「レントラー組曲」はそれに触発されたリリー・クラウスがこのLPのために編曲したのだろう。B面も初リリースにつき十分な価値があるLPである。グラーツの幻想曲は大変美しい曲!聴く価値あり!
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