[London Ducretet-Thomson] G.ソリアーノ(pf) / グラナドス:スペイン舞曲集Op.37(12曲)
商品コード: 1271-063
商品詳細:デュクレテ=トムソンが音源であるが、英国ではDECCAプレスで、London=Ducretetで出ている(全てではない)。その場合、英プレスはオリジナルではなく、クオリティが落ちると考えがちだが、大きな誤り。まず一般に、英プレスの方が音圧が高く、ノイズマージンがあり、状態も大抵良いケースが多く、DECCAのお蔭で製版も安定している。賢明なコレクターなら、DECCAプレスを選ぶのも良い方法だ。いつ聴いても、この曲の決定盤と思うソリアーノの演奏。音質差は気にならない程度。ゴンザロ・ソリアーノ(1913-1972)スペイン・アリカンテ生まれ。ファリャに薫陶を受け、またベラスケス等の芸術家と親交を持ち、1947年から欧州でコンサートを開始。'54年には米国ツアーを行い、ボストン・レコードよりアルベニス、メンデルスゾーン、シューマン等の録音を出す。またEMI等にブルゴスと「スペインの庭の夜」も録音。'65年頃スペインの代表的な作品を一枚にまとめた。その腕前はまさに芸術的で、技巧に裏付けられた情緒的ピアニズムは夢見心地の快さ。ラローチャの先輩筋に当たるスペインの伝説的名ピアニストでる。ラローチャが国際的に有名になり様々なジャンルの録音を多数手掛けていたのに対し、ソリアーノはスぺイン作品だけで録音を行った。1956年にADFディスク大賞を受賞したグラナドスの「スペイン舞曲」のLPが代表作である。またステレオでは有名なN.イエペス(gt)のアランフェス協奏曲のB面にソリアーノの「スペインの庭の夜」がしっかり収まっていた。R.フリューベック・デ・ブルゴス指揮パリ音楽院o.と入れたファリャ:スペインの庭の夜/Cemb協奏曲も代表作と言える録音である。ソリアーノはラローチャほど洗練されたスタイルとは言えないが、それでも地元のレーベルでしか聴けないようなスペイン人ピアニストと比較すれば国際派と言えるタイプである。つまりスペイン風味と言われる泥臭さは殆どない。洗練された本場の演奏を聴けるといった感覚だろう。パリに留学していた時に身につけたのだろう。天下のEMIグループにこれだけ録音があれば、もはやラローチャとは別タイプの国際的ピアニストと言える。ラローチャがスペイン作品から離れていったことを鑑みるとスペイン作品を弾いてくれるスペイン人ピアニストとして貴重と言える。スペインでもリリースされたかは不明。
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