[DECCA] E.アンセルメ指揮スイス・ロマンドo. T.ベルガンサ(ms) / ファリャ:三角帽子, はかない人生~間奏曲, 舞曲
商品コード: 1279-029
商品詳細:英プレスは超高額で知られる。ファリャの傑作バレエ曲。冒頭のカスタネットがスペイン情緒を感じさせる。本来ならスペイン録音が本場となるのだが、'50年代後半のスペインには西側先進国の標準的な音響機材が無かった。高音質録音となると、このように有名指揮者がスペインの歌手を招いて演奏するのが一般的であった。ロシアからスペインまで多様な作品をこなせるアンセルメも凄い。この音質ならば文句なく楽しめるはず。フランス盤でもDECCAの高音質録音はタップリ楽しめる。英国ステレオ・オリジナル盤には一時70.000円もの値段が付いたこともある高額ステレオ・オーディオファイルプレスである。圧倒的名演にはただ聴き入るのみ。三角帽子はご存じスペインの作曲家マヌエル・デ・ファリャ( 1876-1946)のバレエ音楽。または2つの組曲である。日本語では通常「三角(さんかく)」と訳されるが、正確には「三角(さんつの)」のソンブレロ・デ・チャロ というつばの広い伝統的な男性用帽子。意外な事に「三角帽子」は1916年にバレエ・リュスの主宰であるセルゲイ・ディアギレフがファリャに依頼して完成した曲である。ディアギレフはフランスだけでなくスペインまで手中に収めていたことが発覚した。ディアギレフは最初『スペインの庭の夜』をバレエ化したいと考えていたが、これにファリャが熱心でなく、アラルコンの小説『三角帽子』を元にした『代官と粉屋の女房』(El Corregidor y La Molinera )の再構成を提案した。ディアギレフはこれに同意し、振付にレオニード・マシーンを、さらに舞台・衣装デザインにパブロ・ピカソを起用した。ディアギレフは初演に力を入れ、指揮にアンセルメ、舞台美術にはピカソを起用。この際ピカソが描いたデコールは有名である。ここでもアンセルメが関わっていたのである。初演者であるアンセルメの録音が今もって最高の名演とされているのも納得がゆくのである。
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