[DGG] L.マゼール指揮ベルリンpo. / ブラームス:交響曲3番Op.90, 悲劇的序曲Op.81
商品コード: 1282-055p
商品詳細:1958年若干29歳のマゼール最初のブラームスとして、DECCAのSXL録音、いやそれ以上のクオリティと内容を有する希有な1枚。その後DECCAに全集を入れているが、この録音こそマゼールの本領!怖いもの知らず若武者がベルリンpo.という巨人に1人気炎を上げながら切り込んで行く様な圧巻のブラームス。人は誰しも全てを出し尽くして挑む時があるが、この録音が正にそれ。1970年代のマゼールとは完全な別人。命懸けの指揮はそう何度も出来ない。時はカラヤン就任間もないベルリン・フィルに真剣勝負を挑み完全にねじ伏せた記録である。若い指揮者とはいえ本気を出した人間は信じられない事を起こすものである。なかなかカラヤンの言う事を聴かなかったベルリン・フィルが「何故かこの若武者には真剣に応えている。しかし勿論フリッチャイやヨッフムのような巨匠と同一視は危険である。あくまでまだ自己の内面の投影を演奏に投入しきれていない、がむしゃらな演奏であり、技術性という点では最高ランクとは言えない。但しLPというのは全て予定通りに仕上がるものではなく、タイミングなどの様々な要素が絡み合ってくる。この場合、1959年製造というDGGステレオの黄金期に当たり、細字ステレオ・両面ツヤペラ,赤コンパチ・ステレオシール付きという音質が約束された時期の発売である。仮りにそこそこの出来だとしても音質が最大限に助けてくれるのである。幸運を味方につけたマゼール/ベルリン・フィルのブラームス3番はマゼールの生涯最高ランクの交響曲LPであり続けるだろう。1972~82年のクリーヴランド管音楽監督時代にもブラームスの交響曲全集の録音(1975~76年)があるが、それはもうまるで別人のようである。然もCBSプレス。このLPとは比較にならない。指揮者にもレーベルにもピークというものがある。
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