[DECCA] W.パンフォーファー(pf) ウィーン八重奏団メンバー/ メンデルスゾーン:六重奏曲Op.110, ボロディン:Pf五重奏曲 ハ長調
商品コード: 1283-062
商品詳細:ウィーン八重奏団と言えばモーツァルトだが、モーツァルトが上手ければ、他の曲が悪かろうはずがない。その逆は多く見受ける。第一Vnがアントン・フィーツの時代が、ウィーンoct.が最も充実している時期だろう。メンデルスゾーンではCbを加えた6人。ボロディンでは、SQ+ピアノの5人。2曲ともメジャーな作品ではないが、彼らの手にかかれば、演奏の方が作品の良さを引き出し、予想を超える相乗効果を上げる例。この演奏こそ、作品と演奏の最高の出会いだろう。ウィーン八重奏団は1947年、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の首席奏者たちを中心に結成された。当時ウィーン・フイルのコンサートマスターだったヴィリー・ボスコフスキーと、彼の実弟で首席クラリネット奏者だったアルフレート・ボスコフスキーを中心に弦5人、管3人で結成され、今日に至るまでウィーンの伝統的奏法を身につけた名手たちによって受け継がれている。彼等はDECCAに非常に多くの弦楽四重奏曲を除く室内楽を録音している。ウィーン八重奏団が居なければ我々はこれら名作と呼ばれる室内楽をSXL番号で愉しむことができなかっただろう。最初はヴィリー・ボスコフスキーがリーダーで中心となり纏まっていたが、1960年代中期頃からボスコフスキーは指揮活動が忙しくなり、当時第2Vnだったアントン・フィーツにリーダーを譲った。創設者が抜けると大抵の団体は求心力を失って減退してゆくものだが、ウィーン八重奏団の場合はアントン・フィーツがリーダーとなってから第2の黄金期を迎えている。スタイルこそ同じではないがこれまでの伝統を踏襲しつつ、より軽やかで爽やかな方向に進化した。この第2期の方が好みという方は多いと思われる。この録音もボスコフスキーが抜けた後の録音で、ウィーン八重奏団でありながら、ピアノのワルター・パンホーファーを招いてピアノ入りの室内楽を録音している。この手法は1950年代当時から行われていたが、弦楽四重奏団が母体の場合と異なり、よりフレキシブルな対応が可能である。このLPも両面で人数の異なる曲が演奏されている。母体が八重奏団だがらこそ、自由度の高いシステムなのである。何よりバックにあのウィーンpo.が付いている点が大いに有利に働いている。DECCAに録音されたウィーン八重奏団関係の録音に駄作はない。
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