[Le Club Français Du Disque] ミュンヘン器楽Ens.(H.エンドレス, S.ラウテンバッハー, J.ロッテンフッサー(vn) F.ルッフ(va) A.シュミット(vc) K.H.ツェラー(fl) 他)/ バッハ:音楽の捧げ物B.1079
商品コード: 1284-014pb
商品詳細:1960年頃米VOX音源としてドイツ・ミュンヘンにて録音された「音楽の捧げ物B.1079」。当時最小限の人数で室内楽的に演奏された演奏として大いに人気を得た録音であった。フランスでは仏VOXからも勿論発売されたが、通信販売用にLe Club Français Du Disqueも音源を独自に入手、仏VOXとは全く異なるルートでマスタリング・プレスを行い、販売した。音質には定評のあるLe Club Français Du Disqueだけに仏VOXより、こちらの方に信頼感をよせる方がいてもおかしくない。仏VOXより数年遅れての発売となったが、聴いてみると確かに落ち着いているが鮮度の高い音質で、モノラルのみの発売とした点も良かった。冒頭の3声のリチェルカーレはがリングのチェンバロ・ソロでカチッとして厳格な印象の導入部。続く王の主題による:無窮カノンでヴァイオリン、オーボエ?、チェロの三重奏。続く2声の逆行カノンでは三重奏にヴァイオリンが追加され、少しずつ音の厚みが増してゆく。2声の螺旋カノン~カール・ハインツ・ツェラーのフルートとチェンバロのデュオ~弦楽三重奏と次々に異なる楽器、異なる編成で繰り返し反復されて曲の持つ深淵さが深まってゆく。元々使用すべき楽器、編成についても殆ど指定されていない曲だけに、録音の数だけ異なる演奏があるといえる曲である。バッハが楽器を指定したのは、「2つのヴァイオリンによる」同度のカノン(BWV1079/4b)と、「フルート、ヴァイオリン、通奏低音のためのトリオ・ソナタ」のみである。近年ではこれさえも自由な演奏に編曲されていて、聴くほどに、理解が進むほどに、底なし沼にはまってゆくような感覚を覚えてしまう偉大な作品である。音楽の捧げ物B.1079とフーガの技法B.1080は専門家が様々な研究を行っているので参考にされたい。この演奏は室内楽的スタイルでの名演の一つである。
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