[La Voix De Son Maître] R.クレスパン(s)J.ウストマン(pf) / 歌曲集/シューマン:リーダークライスOp.39, フォーレ:夢のあとに, 他4曲, カントルーブの歌(2曲), ルーセル, ソーゲ
商品コード: 1285-036
商品詳細:歌曲のLPという種類は言語の問題もあり、英語圏とフランス語圏、及びドイツ語圏では隔絶している場合が多い。特にフランス語のオペラや歌曲集は英語圏で発売されないケースが多い。このクレスパンによる歌曲集も英国未発売と思われる。レジーヌ・クレパン(1927– 2007 )はフランス・マルセイユの生まれ。ドラマティック・ソプラノとスピント・ソプラノのレパートリーで歌手としてキャリアをスタートし、特に注目を集めた。ワーグナーとシュトラウスのヒロインを得意としていた。1970年代初頭、クレスパンは初めて発声障害を経験し始め、最終的にはメゾ・ソプラノに転向するが、1960年代までは優雅さ、温かさ、繊細さ、そしてパワーを持ったソプラノ歌手であった。歌手としてのクレスパンの芸術性が認められ、ピアニストとヴァイオリニストに限定されていたマルグリット・ロン=ジャック・ティボー・コンクールは、2011年に歌手も対象に拡大され、ロン=ティボー=クレスパン・コンクールと改名された。クレスパンの録音の大半がオペラであったが1966年突然ジョン・ウストマンのピアノ伴奏で歌曲集を録音した。これがクレスパンの初のピアノ伴奏による歌曲集である。A面がシューマンのリーダークライス(全12曲)、B面はフォーレ、カントルーブ、ルーセル、ソーゲから選曲したフランス歌曲。シューマンはしっかりドイツ語で歌っている。1958年のバイロイト音楽祭でワーグナーの『パルジファル』のクンドリーを歌うためにヴィーラント・ワーグナーに選ばれたときにドイツ語歌唱が始まる。ドイツ語でこの役を学ぶために、彼女は後に夫となるドイツ文学教授ルー・ブルーダーから指導を受けた。その為ドイツ語は全く問題がない。それどころかフランス訛りが逆に可憐さを生んでいる。B面の歌曲は水を得た魚の如く上手い。この初めての曲集でオペラ歌手「レジーヌ・クレスパン」の影がどこにも感じられないほどスムースで美しい。通常のオペラ歌手が余技で歌った歌曲のレベルの想像を遥か超えた出来に驚いた。とにかく淀みなく可憐でしとやかな声に惚れ惚れしてしまう。こんな歌曲集は探しても滅多にあるものではない、絶品中の絶品で星6つ付けたい。
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