[CLAVES] I.ゴリツキ(バロックob) P.アンゲラー指揮プフォルツハイム南西ドイツ室内o. / Ob協奏曲集/モーツァルト:K.314, ハイドン
商品コード: 1289-021
商品詳細:インゴ・ゴリツキは1939年ベルリン生まれ。デトモルトでヴィンシャマンに師事。カザルス、ヴェーグらとも共演がある。バッハ、モーツァルトの原典版復元に力を入れ、そのいくつかはヘンレ版として出版されている。この録音は、1976年のもので、楽譜も原典版を使用(新版)。僅かにピッチの高い明快な音。中に新しい版とその解説書が入る。モーツァルトファンには驚きの音色と思う。バロック・オーボエを用いた斬新な演奏でこれまでの通常のオーボエによるK.314とは大きく印象が異なる。ここでK.314につて、K.314は同じケッヘル番号でフルート協奏曲第2番 ニ長調K.314としての録音の方が多い。楽譜が発見されて以来、Ob協奏曲がフルート協奏曲第2番の原曲とみなされたいたがこれには疑問が呈されている。楽譜は1920年にモーツァルト研究家で指揮者のベルンハルト・パウムガルトナーが、モーツァルトの息子の遺品の中から、長年紛失したものとされていたオーボエ協奏曲の草稿(パート譜)を発見したことで、その存在が確認された。18世紀にウィーンで写譜されたものと推測されるパート譜であり、パウムガルトナーによってスコアの再構成が行われ、1949年にロンドンで出版された。オーボエ協奏曲はハ長調であるが、フルート協奏曲へ編曲する際には長2度上げてニ長調にしている。また、独奏フルートのパートには細かい変更が加えられている。全楽章の終わりにカデンツァがあるが、モーツァルト自身が書いたカデンツァは存在しないとされる。フルート協奏曲第2番は、医師フェルディナント・ドゥジャンからの注文によりモーツァルト自身の作曲としてのフルート作品の1曲であるが、この協奏曲が前年に作曲したオーボエ協奏曲を編曲したものであった為、報酬は約束の半分以下しか受け取れなかった、とされる。しかし決定的な証拠はなく、異論も出されている。結局K.314は2種の楽器による演奏・録音が混在している情況である。ゴリツキはそのような情況の中で楽譜を一から見直し、バロック・オーボエに適合した新しい楽譜で望んでいる。作曲当時はバロック・オーボエしかない情況でモーツァルトが書いたであろう原楽譜の再現を試みた録音がこのLPであり、その意義は大きい。
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