[Le Club Français Du Disque] K.エンゲル(pf) D.シャブリュン指揮チェント・ソリo. / シューマン:Pf協奏曲Op.54
商品コード: 1290-038pb
商品詳細:K.エンゲルによるシューマンのPfコンチェルトである。カール・エンゲル(1923 - 2006)はスイスのビルスフェルデン生まれのピアニスト。マリア・ジョアン・ピレシュの師である。1942年からベルン音楽院でパウル・バウムガルトナーに師事し、その後パリに行き、1947年から翌年までエコール・ノルマル音楽院でアルフレッド・コルトーの指導を受けた。1951年にはフェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで3位、1952年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールで2位入賞。モーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音は、高く評価されている。一方、ドイツ・リートの伴奏者としても活躍し、プライ、フィッシャー=ディースカウらの伴奏を務めている。また室内楽の分野でも、トルトゥリエ、カザルスらと共演し、ニュアンスを大切にする表現が好評を得ている。1958年から1986年までハノーファー音楽演劇大学で教鞭を執り、1989年から世界各地でマスター・クラスを開いた。日本では決して人気があったとは言えないピアニストだが、1950年代~ドイツ系メジャーレーベルに録音を残し、その実力は確かなものがあり、欧州では認められている。歌曲の伴奏に重宝されてきた経緯から一部には伴奏ピアニストのような評価も無くはない。このシューマンは全楽章を通して構成に配慮された繊細な演奏であり、シューマンの模範的な演奏としても特筆すべき1枚である。また当初期フランス盤はピアノの音色を堪能出来る優れた録音で、スタインウェイならではの響きも嬉しい1枚である。 尚Le Club Français Du Disqueによく出てくるチェント・ソリo.又はセント・ソリo.は、当時のレーベル契約等の関係から、公演活動を行わない録音専用のオーケストラで、パリ音楽院管、あるいはラムルー管のメンバーが主となり、パリ・オペラ座等、他の楽団員が加わった臨時編成のオーケストラであるらしい。LPに詳しい人でなければフランス人でも存在すら知らない団体である。Centoはイタリア語読みではチェント、フランス語辞典ではcentoという単語は存在せず、centonという単語のみでチェントと読み、ラテン語の「寄せ集め」、「パッチワーク」という意味である。したがって当社ではチェント・ソリo.で統一している。フランス語のcentはサンと読み100を意味し、イタリア語のcentoも100を意味するが用法が異なる。1曲で1枚使いの贅沢なカッティング!
エンゲルの在庫一覧へ