[TELEFUNKEN] A.ニコレ(fl) K.リヒター指揮ミュンヘン・バッハo. / モーツァルト:Fl協奏曲集
商品コード: 1290-025
商品詳細:ドイツ盤はSLT 43069(K.313)とSLT 43047(K.314/K.315)の2枚に分かれてしまった3曲のFl協奏曲をフランス盤では定番の1枚に纏めたカップリングで製造している。Fl協奏曲1番が1962年録音、Fl協奏曲2番が1960年と時期が離れているのでドイツでは当然の措置であった。フランスでは3曲の録音が揃った時点でLP化が決定したようで、このような形を取れたようである。因みに1960-62年の間にニコレ/リヒターはモーツァルトの3曲と、フルートとハープのための協奏曲 ハ長調 K.299、ハイドン:フルート協奏曲ニ長調 Hob.VIIf-D1、 グルック:『オルフェオとエウリディーチェ』~精霊の踊りの合計6曲を録音しており、録音時期に対応してドイツでは3曲ずつ収録のLP化となった。フランスTELEFUNKENレーベルは単なるドイツTELEFUNKENのコピーではない。プレスもパテの独自マトリクスで製造されており、音質的なメリットも大きい。装丁もパテグループと同じ棒付きジャケットに入る形であり、近年フランスTELEFUNKENは注目を浴びている。これまでTELEFUNKENはドイツのレーベルなのだからドイツ盤が最も良いという信仰に似たものがあったが、それは只の先入観に過ぎないことが分かってきている。人間の抱くイメージと現実は大きく異なる事はレコードに限らず様々な分野に散見されている。この3曲はやはり纏まって聴ける方が消費者には好都合ではないかと思われる。オーレル・ニコレ( 1926- 2016)は、フルトヴェングラー時代のベルリン・フィルの首席フルート奏者を務め、1950年から1959年までその地位にあった日本でも人気のスイス生まれのフルート奏者。1945年にはパリ音楽院に入学し、マルセル・モイーズに師事。1947年にプルミエ・プリ(一等賞)を獲得して卒業。1948年にジュネーヴ国際コンクール優勝。チューリヒ・トーンハレ管、ヴィンタートゥール管の首席奏者を歴任し、1950年、巨匠ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの招きでベルリン・フィルの首席奏者となった。1978年3月にチェリビダッケとともに来日している。1959年にベルリン・フィルを退団した後は、ソリスト、そして教育者として世界的に活躍。ソリストとしては暖かいトーンと作品の内面に深く切り込んだ演奏で現代最高のフルート奏者と言われた。酒豪であり、ヘビー・スモーカーだったらしい。2016年1月29日、90歳で亡くなった。この3曲はニコレが30代半ばでの録音であり、今もって名演の一つとして語られている録音である。3曲を効率よく更に高音質で聴くならフランス盤をお勧めしたい。
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