[Le Club Français Du Disque] K.エンゲル(pf) / シューベルト:幻想曲 ハ長調「さすらい人幻想曲」Op.15 D 760, 楽興の時 Op.94 D 780(全6曲)
商品コード: 1292-040p
商品詳細:カール・エンゲル(1923 - 2006)はスイスのビルスフェルデン生まれのピアニスト。1942年からベルン音楽院でパウル・バウムガルトナーに師事し、その後パリに行き、1947年から翌年までエコール・ノルマル音楽院でアルフレッド・コルトーの指導を受けた。1951年にはフェルッチョ・ブゾーニ国際ピアノ・コンクールで3位、1952年にはエリザベート王妃国際音楽コンクールで2位入賞。モーツァルトのピアノ協奏曲全曲録音は高く評価されている。一方、ドイツ・リートの伴奏者としても活躍し、プライ、フィッシャー=ディースカウらの伴奏を務めている。また室内楽の分野でも、トルトゥリエ、カザルスらと共演し、ニュアンスを大切にする表現が好評を得ている。1958年~1986年までハノーファー音楽演劇大学で教鞭を執り、1989年から世界各地でマスター・クラスを開いた。日本では決して人気があったとは言えないピアニストだが、1950年代からドイツ系メジャーレーベルに録音を残し、その実力は確かなものがあり、欧州では認められている。歌曲の伴奏に重宝されてきた経緯から一部には伴奏ピアニストのような評価も無くはない。これは珍しいシューベルトで、1957-8年パリでモノラル録音されたもの。この時まだ30代半ばの若きエンゲルであり、コルトーの弟子の中では目面しいカッチリしたドイツ風の楷書的な演奏スタイル。聴いてすぐにエンゲルの演奏だとわかるような個性はないものの、ドイツ、オーストリア系のピアニストだと認識できる。技巧もしっかりしており、抑揚もあり曲の構築は上手い。どこまでもスタンダードに丁寧な演奏スタイル。決して粗っぽくはない。モーツァルトの録音では高い評価を得たピアニストである。高い瞬発性を持ちながら、全体ではおっとりとしたスタイル。コロコロと丸みを帯びた音も美しい。マリア・ジョアン・ピレシュの師である。エンゲルのLe Club Français Du Disque録音は全部で3枚のみと思われる。
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