[DECCA] G.ショルティ指揮ウィーンpo. / シューマン:交響曲3番「ライン」, 交響曲4番Op.120
商品コード: 1293-039
商品詳細:ショルティはウィーンpo.とシューマン全4曲を残したが、3/4番から録音を始めた為、時代的に1/2番を録音する時は既に小デッカになっていた。その結果Vol.3(3/4番)だけED2・大デッカ溝あり、Vol.1/2は小デッカがオリジナル。ウィーンpo.のオケはやはり気品と格調があり、シカゴを振った時の録音より断然優れている。DECCAで全集を作った最初の指揮者!シューマンの交響曲全曲録音を行う指揮者は殆どおらず、DECCAではショルティが最初の全曲録音の指揮者となった。原因はシューマンの交響曲自体が抱える構造上の脆弱性にあるらしい。その為指揮者はある程度音を補う必要があり、そのあたりが全曲録音を躊躇する理由のようである。ショルティはウィーンフィルとは1958年に開始したワーグナーの『ニーベルングの指環』の全曲スタジオ録音で仕事をしており、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」、第5番「運命」、第7番の録音もある間柄である。1998年に出版されたサー・ゲオルグ・ショルティの自伝で、このシューマンの交響曲全集について書かれている。演奏を聴いていたデッカのプロデューサーが「これはダメだ」という意味で首を横に振ったらしい。しかし他に録音を承知する指揮者もいなかった事から発売となったらしいが、それだけシューマンの交響曲、特に3/4番は難しい曲である。恐らく誰が振っても似たような結果になったに違いない、ヨーゼフ・クリップスも1番しか録音していない(1番の録音が最も多い)。アンセルメも全曲録音はしていない。1969年9月に1/2番が録音され3枚のLP・SXL 6356/6486/6487に収まり発売された。ショルティはその後再録音していない。苦い経験だったのだろう。フルトヴェングラーが4番を録音しており、名演とされるが、1960年代においてフルトヴェングラーのようなデフォルメは通用しない。それだけ3/4番は鬼門といえる曲らしい。ウィーンフィルにとって初のシューマン交響曲全集となった録音である。正直盛り上がりに欠ける演奏であると思う。救いはウィーンpo.の品の良いオケという点だろう。ETERNAにはコンヴィチュニー/ライプツィヒ・ゲヴァントハウスo.の名演がある。
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