[Harmonia Mundi] W.クイケン(gamb) G.レオンハルト(cemb) / バッハ:GambソナタB.1027~9(全3曲)
商品コード: 1294-011
商品詳細:HMでは最初J.コッホがこの曲を入れたが、それは非常にレア。'70年頃W.クイケンが入れ直した。クイケンは勿論オーセンティック路線だが、ガンバでこれ程明るく楽しい演奏は他にないかも知れない。楽器の個性も素敵だが、何と言ってもこの弾む曲調が、今までのガンバ演奏にないものだろう。クイケン兄弟に見られる古楽器を使った、楽しむ音楽がここにも生きている。ヴィオラ・ダ・ガンバという楽器は音が小さくチェロ程抑揚が出せない楽器の為、ガンバによる演奏ではどうしても暗く沈んだ地味な演奏になってしまう。これまでのガンバによる録音には全てにその傾向が多かれ少なかれあった。ヴィーラント・クイケンはそのあたりを研究したのだろう。多少なりの録音技術の力も借りて、そのあたりの問題を完全に解決している。この録音こそ新時代のガンバの魅力を知らしめる録音となった。果たしてそれを良しとするか否とするかは聴く人次第。地味なくすんだ音でなけばガンバではない--という意見があって当然だろう。しかし、この録音の後は古い時代に逆戻りする録音は出てこなかった。ASTREEという更に進化したレーベルが台頭し、ヴィオール属という楽器自体がメジャーな舞台に上がってゆくのである。そういう意味で当録音は画期的であったといえる。チェロで演奏することが当然となった背景にはヴィオラ・ダ・ガンバという楽器の特性が大きく関係していたことは言うまでもない。バッハが意図したヴィオラ・ダ・ガンバと通奏低音のためのソナタをある意味で正しく、また楽しく味わえる滅多にない録音であることは確かである。このHM盤も充分音が良い。クイケンは並外れた感性の持ち主だ。軽さのない豊かな音色。ヴィーラント・クイケン(1938-)はベルギー生まれでクイケン三兄弟の長男。弟:シギスヴァルト・クイケン(1944-)はバロック・ヴァイオリン、バロック・ヴィオラ奏者。弟:バルトルト・クイケン(1949-)はリコーダー奏者、フルート奏者。ヴィーラント・クイケンの長男:フィリップ・クイケンは日本在住の弦楽器製作家。次男:ピート・クイケンは鍵盤楽器奏者でブリュッセル王立音楽院(オランダ語圏側)教授。
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