[PHILIPS] W.サヴァリッシュ指揮バイロイト祝祭o.cho. A.シリア(s) R.フィッシャー(ms) G.パスクダ, F.ウール(t) J.グラインドル(bs) F.クラス(bs) / ワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」(全曲)
商品コード: 1295-014
商品詳細:1961年バイロイト音楽祭での録音。モノラル期にはフルトヴェングラー、クナ、カラヤン等の大物がひしめき合っていたが、1950年代後期には、名巨匠達が撤退。クリュイタンス、カイルベルトも出演したが、回数としては多くない。そんな1957年にサバリッシュが当時最年少(34歳)で参加。その後はマゼール、ベームと続くが、バイロイト新世代の先陣を切ったのがサバリッシュだった。これは初出演後から4年後、すっかりベテランの域に達した感のある「オランダ人」。ステレオ初期のバイロイトはサバリッシュにアドヴァンテージがあった。この録音はリハーサルなどとの編集盤ではなく、客席の咳払いなども入る本番演奏のライブ録音である。音質は非常に良い。1962年にクナッパーツブッシュと「パルジファル」を演奏したバイロイト祝祭o./cho.であり、ワーグナー演奏に特化したオケだけにその演奏力は凄まじいものがある。因みにこのバイロイト祝祭管弦楽団はバイロイト祝祭劇場で毎年7月から8月に行われるバイロイト音楽祭(Bayreuther Festspiele)において臨時編成されるオーケストラである。バイロイト音楽祭はリヒャルト・ワーグナーのオペラ・楽劇だけを上演する目的で1876年に開幕した。音楽監督は置かれず、その時々の最高のワーグナー指揮者が招かれる。オーケストラのメンバーはドイツ圏各地のオーケストラ団員から集められる。構成傾向は時期によって変わり、ウィーンフィルのメンバーが多かった時期、東独勢中心だった時期など様々である。録音はワーグナーのオペラ・楽劇がほとんどであるが、バイロイト祝祭劇場の定礎式の日にベートーヴェンの交響曲第9番が演奏されたことにちなんで、ヴィルヘルム・フルトヴェングラーの指揮による2種(1951年と1954年)とカール・ベーム(1963年)の指揮による「第九」の3種類の録音がある。編成は『ニーベルングの指環』がない年は6,5管編成(150人余り)であるが、『指環』がある年は7管編成(160人余り)に増強される。最近はオーケストラのメンバーでないドイツの音楽大学の教授なども呼ばれて参加している。バイロイト音楽祭は、リヒャルト・ワーグナー(1813~83)が自分の作品を上演するために創設した音楽祭である。既存の劇場に満足できなかったワーグナーは、次第に自分の理想にかなった劇場を建てたいと考えるようになった。しかしそれは、あまりにも壮大な計画で、なかなか実現しなかった。ところが運良く、ワーグナー作品の熱狂的な崇拝者であったバイエルン国王のルートヴィヒ2世(1845~86)が莫大な援助を行なったことで、バイロイトの地に自らの設計でバイロイト祝祭劇場(the Beyreuth Festival)を建築することができた。第一回の音楽祭は1876年に開かれた。それ以来、何度か中断はあったものの、130年以上にわたってバイロイト音楽祭は、世界中から最高の指揮者と歌手が集まる、ワーグナー・オペラの“メッカ"としての地位を保ち続けている。代々ワーグナーの家系が総監督のポストに就き現在に至っている。サヴァリッシュは「さまよえるオランダ人」を以降1974年(ミュンヘン・バイエルン・スタジオ)と1991年(バイエルン国立歌劇場)で録音している。1992年の来日でも演奏している。
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