[HUNGAROTON] M.ペレーニ(vc) / バッハ:6つの無伴奏Vc組曲B.1007~1012
商品コード: 1295-001n
商品詳細:1981年の録音ながら入手は難しい。2000年代に入ってミクローシュ・ペレーニ(1948~)は突然人気に火がついた。日本人チェリスト、長谷川陽子が1997年音楽の友社の雑誌で彼を紹介した事がきっかけ?以来10数年入荷がなかった!'80年代の録音とは信じ難い強力な骨格を持ったVcの音、芯が詰まった音だ。表現は極めて古典的でテンポは揺らさず、古楽器奏法などまったく気にもかけない正攻法、土台のしっかりした堅牢な建築物のよう。人気が出るのも不思議はない。世界中で人気が高まり次回いつ入荷できるか自信はない。ステレオ録音でもここまで満足度の高い録音は滅多にない。ミクローシュ・ペレーニはブダペスト生まれのチェロ奏者。幼少時から才能を認められて7歳でリスト音楽院に入学、エデ・バンダに師事。9歳でソロ・デビュー。1960年からローマに留学し、エンリコ・マイナルディに師事。1963年にブダペストで開催されたカザルス国際チェロコンクールに入賞したことでパブロ・カザルスに認められ、1965年、翌1966年にカザルスのマスタークラスに招待され、マールボロ音楽祭にも参加する。1974年からリスト音楽院で教え、1980年には教授となる。ペレーニは意外にも1980年代に入って注目されたチェロ奏者である。通常1948年生まれで存命の若手奏者に対し、このような人気が出ることは殆ど例がない。すっかり薄味に劣化した1980年代以降のアナログ技術をものともしない音楽の強さを持つ稀有な器楽奏者だからだろう。1978年に初来日してNHK交響楽団・東京都交響楽団と共演し、無伴奏リサイタルを開催。その後、1979年~2000年まで7回の来日を重ねている事も人気の理由だが彼の人気は日本だけではない。 1981年にハンガリーで録音されたバッハ:6つの無伴奏Vc組曲は発売当初こそ、ごく普通の価格だったが、その後高騰を重ね、ついにはこんな高額商品になってしまった。それもひとえに演奏が素晴らしいからに他ならない。堅牢な土台に立つ極めて強固な骨格があり、余計な音がそぎ落とされた造型の美しさが際立った演奏である。情感の豊かさがないとは言えないが、敢えて歌わず寡黙な印象が強い。リズム、音程が的確であり、技術的な弱さが微塵も感じられない。全く見られない誇張がよりこの演奏に対し好感を持つ事になる。1981年時点でこのような演奏はもはや奇跡としか言いようがない。ペレーニ・ファンの間では神品を称されているようであるがそれも頷ける。虚無感と希望とが交錯する、バッハの本質に迫る孤高にして本物の名演といえる。
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